兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2017年1月

【金土日】 若い人の薄毛

 一言で薄毛と言われる脱毛には色々なものがあり、男性と女性でも脱毛の形は違います。

 男性の脱毛で代表的なものは、思春期以降にだんだん生え際が薄くなったり、頭頂部が薄くなる男性型脱毛で「AGA」と呼ばれます。男性型脱毛は、ジヒドロテストステロンという男性ホルモンが髪の成長を抑えることで、髪の毛の「成長期」が短くなり、髪が十分に育たないまま、細く、短いうちに抜けてしまうものです。

 この脱毛の原因は遺伝的な要因もありますが、それだけで起こるわけではなく、遺伝的な要因に食生活や喫煙などの生活習慣やストレスなどが加わって起こると言われています。

 次に、女性に起こる脱毛の代表的なものは、分け目を中心に頭全体が薄くなるビマン性脱毛です。原因の多くは妊娠や出産によって一時的にホルモンバランスが狂ったための発症ですが、ストレスや過度なダイエット、間違ったヘアケアーも原因になって発症します。

 脱毛の治療は男性と女性とで異なり、一部の薬を除き、基本的には医療保険の適応にはなりません。AGAと呼ばれる男性型脱毛の場合、フィナステリドという飲み薬が第一選択です。さらに昨年からは前立腺の治療薬であったデュタステリドという飲み薬も使用できるようになりました。

 内服してから効果が出るまでに約半年、効果を持続させるためにはさらに続けて服用することが必要です。これらの薬の副作用は少ないですが、定期的な検査など、専門医の管理のもとで使用して下さい。

 しかしこれらの内服薬は20 歳未満の方や女性は服用することはできないので、その場合はミノキシジルなどの育毛剤で治療をします。

 女性の妊娠や出産後の脱毛は、治療をしなくても、出産後半年から1年程度で元に戻るので経過を見ていれば良いでしょう。

 脱毛には、貧血や甲状腺の機能異常、膠原病など、他の病気が原因で脱毛が起こる場合や、アレルギーやカビなどが原因の脱毛もあり、原因によって治療法は違ってきます。

 脱毛が気になったら、自分一人で悩まず、まずは皮膚科のお医者さんに相談してみてください。

 

 

         

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