兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2018年3月

【木曜】打ち身や切り傷の手当

 打ち身は、何かが体に当たった際に、皮膚の下にある血管が破れて出血し、時間の経過により皮膚に黒や青、黄色などのアザが現れるものです。
 打ち身を起こした時は、内出血や腫れを防止するために、できるだけ早く水道水や湿布などで患部を冷やすことが大切です。コールドスプレーを使う方法もありますが、多量に振りかけるとシモヤケになることもありますので注意が必要です。打ち身の場所が手足であれば、高く上げておけば腫れをある程度軽くすることができます。しかし、腫れのひどい時や皮下に出血がみられる時は、骨折やじん帯を傷めている可能性もありますので、早めに整形外科を受診するようにしてください。
 次に切り傷についてです。出血していても慌てずに傷口を水道水などの流水できれいに洗い流して下さい。特に、汚い傷は感染しやすく、治りにくくなりますので、出来るだけ早急な洗浄が必要となります。その後は消毒剤を使ったり、ガーゼなどをあてる必要はありません。傷口は乾燥させずに湿潤状態に保つ方が治りが早いため、現在では創傷被覆材というもので傷口を覆う方法(湿潤療法)が主流となっています。創傷被覆材は様々なものが薬局で購入できますが、傷の程度にあったものを使用するようにして下さい。ただし、いつまでも治らない場合は、細菌などの感染を起こしていたり、かぶれたりしていることもあるので医療機関を受診しましょう。
 傷が深い場合は、神経や血管が切れていることもありますので、軽く考えないことです。特に、手や足の傷は神経麻痺を起こす可能性が高いので、指が動くかどうか、指先の感覚がおかしくないかなどをすぐに確かめてください。
また、多量の出血があった場合は、傷口をガーゼやハンカチでなどで直接おさえて、しっかりと圧迫する必要があります。傷口より心臓に近いところを縛ったりすると、かえって出血が止まりにくくなったり、また、長くきつく縛っていたりすると血行が悪くなることがありますので、注意が必要です。圧迫の後は、ケガをしている部分を心臓より高い位置に上げておきましょう。
 いずれにしましても、このような場合はできるだけ早急に外科処置の出来る医療機関を受診して、適切な処置を受けることをお勧めします。
 なお、普段から血を固まりにくくするための薬を飲んでいる場合は、簡単な打ち身や切り傷でも重症化することがあるので注意が必要です。お薬手帳を持参して医療機関を受診してください。 
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