2018年3月
【火曜】いつまでするの?子どもの仕上げ磨き
「もう1年生だから仕上げ磨きはしなくてもいいんですよね?」小学校に入学したお子さんをお持ちのお母様からよくこんな質問を受けます。ところがお母様、それは違うのです。実はこれからが大切な時期になってくるのです。
何故かと言いますと、小学校1年生頃から永久歯への生え変わりが始まるからです。歯の生え変わりの始まりには個人差がありますが、最初は前歯がグラグラしてきて生え変わるか、乳歯の一番奥から6才臼歯という大きな永久歯が生えてくることがほとんどです。
6才臼歯は乳歯が抜けて生え変わるのではなく、奥の歯ぐきを破ってそのまま生えてきます。その為、生え始めたのに気が付かない事も多く、また生え始めは歯の背が低いので段差ができて歯ブラシが届きにくくなります。その上、生えたての永久歯はとても弱くてむし歯にもなりやすいので、この時期に手を離してしまうとせっかく生えてきた永久歯をむし歯にしてしまう危険性が高くなります。そしてこの歯の生え変わりの時期は12才頃まで続きます。
このようにお子様のお口の中は、長い時間をかけて複雑な変化が起こっているのです。こういう時期こそ仕上げ磨きが必要です。できれば小学校5年生、年齢で言えば11才頃までは手を離さないでいただきたいのです。
もちろん、寝かせ磨きでなくても構いません。お子様のお口の中をよく観察し、歯ブラシを当てる角度や方向を工夫しながら仕上げ磨きをしてあげて下さい。お子様と一緒に考えながらやっていくのも良いかもしれません。そしてその方法をお子様に伝えていただき、歯磨きの自立へと導いてあげて下さい。
最近は色々な種類の歯ブラシや口腔ケア用品が開発されていますので、お子様のお口の状態に合ったものを選んで使って下さい。よく分からない場合はかかりつけの歯科医院に相談し、歯磨きの指導を受けられると良いでしょう。