2018年7月
【金土日】薬物乱用・薬物依存症
近年、薬物に対する恐怖感が薄れ、青少年の薬物乱用が深刻な社会問題となっています。薬物乱用をしない、あるいはさせないためにも、私たち一人一人が薬物乱用の恐ろしさを知り、薬物乱用を絶対に許さない社会をつくることが重要です。
薬物乱用の最も恐ろしい特徴は、何度でも繰り返して使いたくなる「依存性」をもっていることです。一度だけと思って手を出した人も、薬物の「依存性」により自分の意思で薬物使用のコントロールができなくなり、自力ではやめることができなくなります。そして、何度も繰り返して乱用するという悪循環に陥り、精神や身体がむしばまれていくのです。
薬物に手を出すことは、犯罪に加担していることにもつながります。また、薬物欲しさによる犯罪が増加したり、薬物の作用で交通事故を起こしたりするなど、家族や社会にもさまざまな悪影響を及ぼすのです。
薬物依存症は「病気」です。薬物依存という病気であり、まずは自力では治せないということに気づくことです。薬物依存という病気について学ぶことにより、本人の回復を助けることになります。世間一般で言う愛情では絶対に治りません。本人に対して、良かれと思ってやってきた事、あるいは親の愛情がどんなに強くても、すべて裏目に出て逆の結果を生み出したりもします。
薬物依存から立ち直るには、専門の相談機関や医療機関に早めに相談することが重要です。
そして、本人は本人、家族は家族の治療プログラムを実行することで、家族の考え方を変え、そして本人も変わることが、この病気から開放される唯一の方法です。
薬物依存に気づいたら、ご家族の早めの相談を心がけてください。精神科医療機関、精神保健福祉センター、民間の相談機関であるダルク(DARC)などに直接相談してください。