2018年10月
【月曜】アレルギー性結膜炎
アレルギーは、本来無害なものに対し体が異常に反応した状態を言います。
アレルギー性結膜炎は、花粉やダニなどが目の表面の結膜について結膜に炎症を起こす病気です。
最近は、生活環境や生活習慣の変化によってアレルギー性結膜炎が増えています。アレルギー性結膜炎には2種類あり、花粉が原因で起こる季節性アレルギー性結膜炎と、ダニなどが原因で起こる通年性アレルギー性結膜炎があります。
まず、花粉症と呼ばれる季節性アレルギー性結膜炎について述べます。花粉症は、花粉が目の粘膜や鼻の粘膜に接触することで起こります。目の花粉症は急性アレルギー性結膜炎と呼ばれ、かゆみ、充血、目やに、涙が多いといった症状が出ます。同時にまぶたもかゆくなります。ひどくなると結膜(白目)が水ぶくれのようになり、目がごろごろする、かすむ、まぶしい、痛いといった症状が出ます。
花粉症を引き起こす植物にはスギ、ヒノキなどが知られています。スギ花粉は3月にピークを迎え、2月上旬から5月初旬にかけて、ヒノキの花粉はスギ花粉に3-4週間遅れて飛びます。イネやイネ科のカモガヤの花粉は6月から8月にかけて、キク科のブタクサ、ヨモギの花粉は8月から10 月まで飛びます。北海道でシラカバが花粉症の原因となる時があります。
花粉が飛んでいる時期はあまり外出をしないようにしましょう。外出するときは花粉症用マスクやマフラーをし、サイドにカバーのついたゴーグルタイプのメガネをかけましょう。帰宅時は服や髪を払って花粉を落としてから家へ入り、洗顔とうがい、洗眼をしましょう。花粉症の予防は、花粉が飛び始める前からアレルギーを抑える目薬を使えば症状が軽くなります。
次に、家のほこりやダニが原因になる通年性アレルギー性結膜炎はほぼ1年を通じて眼のかゆみと目の充血があり、涙、めやに、が出たりします。ハウスダスト、ダニ以外にもペットの毛が原因になることもあります。予防は、ソファやエアコンのフィルター、ぬいぐるみなどをこまめに掃除することです。
アレルギー性結膜炎の治療にはアレルギーを抑える目薬を使います。症状が強い時はステロイドの目薬を使います。同時にアレルギーを抑える飲み薬を使います。
この他の治療法に脱感作療法があります。これはその人のアレルギーを引き起こすダニやハウスダスト、花粉などを低い濃度から順に注射をすることで、体がそれらに反応しないようにする方法です。ある程度の効果があることが分かっています。
目がかゆい時は眼科を受診し、適切な治療を受けて下さい。