2019年8月
【火曜】口臭に悩むあなたへ
口臭には、大きく分けて2つあります。
一つは、病気が原因で出る病的口臭です。例えば、重い歯周病の人は、歯周病特有の口臭がしますし、虫歯が多い人は虫歯特有の口臭がします。蓄膿症の人は、膿の臭いがしますし、糖尿病の人は、甘ったるい臭いがします。この病的口臭は、元になる病気を治療してそれが治れば、口臭も無くなります。
もう一つは、生理的口臭で、病気が全くないにもかかわらず、出る口臭です。例えば、朝起きた時、お腹が空いた時、疲れた時、緊張した時には口臭が強くなりやすい傾向にあります。また、思春期や更年期・加齢に伴う口臭、月経のときの口臭、妊娠しているときの口臭などもありますが、生理的口臭は誰にでもありますし、1日の中でも、出たり出なかったりしますし、一生を通しても出たり出なかったりします。
ところで、自分には口臭が有るのではないかなぁと思い、他人を不快にさせてしまっているんじゃないかなぁとか、その為に周りの人から嫌がられて疎外させてしまうのではないかと、悩んでいる状態を口臭症と言います。口臭症の患者さんは、連鎖する3つの不安を持っています。一つ目は、自分が悩んでいる口臭を分かって貰えない悩み、二つ目は、自分の口臭の原因が分からない悩み、三つ目は、自分の口臭をどうやってなくせばよいのか分からない悩み、です。
また最近は、口臭症の低年齢化が進んでいます。その為、登校拒否に陥ったりすることもありますので、思春期の口臭症には専門家と家族が協力して丁寧に対応することが非常に大切です。
口臭で悩まれている方は、かかりつけ医に診てもらうことをおすすめします。口臭外来がある歯科医院や病院もあります。こういったところでは、口の臭いを測る機械を使用したりして、原因を詳しく調べることもしていますので、歯科の治療が済んでもあまり解決しないときは口臭専門外来で診てもらうことをおすすめします。