兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2019年11月

【木曜】ケガした時のRICE(ライス)処置

先日、30代の男性が歩けなくなったといって診察に来られました。

彼の経過は「前日にサッカーをしていて捻って足首が痛くなった。でも走れていたので、そのままサッカーを続けた。その後、うちあげの宴会でアルコールを飲んだ。宴会が終わるころには立てなくなり、チームメイトに家までタクシーで送ってもらった。翌朝酔いが覚めたら、歩けない、ガガーン」というものでした。

ケガをした直後の手当てはとても大切です。ケガの手当てを間違うと、ケガがひどくなったり、治りにくくなったりすることもあります。

基本になる4つのことを覚えておきましょう。レスト(REST)・アイシング(ICING)・ コンプレッション(COMPRESSION)・エレベーション(ELEVATION)、この4つの言葉の、英語の頭文字「R、I、C、E」をとって、RICE処置と呼ばれています。

レストとは「安静」です。ケガをしたら床や椅子などに座って安静にし、二次的な悪化を防ぐことが大切です。痛みが起こらないようにして、損傷が広がらないようにします。

アイシングとは「冷却」です。患部を冷やすことで腫れや痛み、筋のケイレンをやわらげます。

コンプレッションとは「圧迫」です。適度に圧迫することで腫れの進行を抑え、痛みを軽減します。

エレベーションとは「高く上げること」です。ケガした場所を心臓より少し高く挙げて、内出血を防ぎます。血液が心臓に戻りやすくなります。

アイシングには、袋に入れた氷水が最適です。体にフィットしやすく、凍傷を起こす危険も少ないからです。また「3・3・3法」と言って、1回は30分以内、1日に3回、3日間という方法がお勧めです。局所の触っている感じが鈍い、あるいは皮膚の色が青白い時は、凍傷を起こしやすいので注意が必要です。

圧迫には、伸縮性のある弾性包帯を用います。圧迫することで、局所が腫れてくるのを予防するものです。

足以外のケガについても、まずは安静にして、患都を高くして痛みが出ないようにしてください。

痛みが続く場合は整形外科を受診して、しっかりと診断してもらい治療を受けることが大切です。

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