兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2020年1月

【火曜】生理痛(月経痛)について

女性の皆さん、月経痛のことでお悩みはありませんか?痛み止めを飲んだり、出血量が多いのは当たり前だと思っていませんか?今日は月経に関連する症状や疾患についてお話ししたいと思います。

月経時には子宮が収縮して、子宮内膜や血液を排出するために痛みが出ます。その時に起こる下腹部痛や腰痛のことを月経痛といいます。月経痛の改善には鎮痛剤を飲んで痛みをコントロールします。

また月経に伴って起こる症状を月経困難症といいます。下腹部痛や腰痛などの骨盤痛が主で、吐き気、頭痛、下痢、発熱なども起きることがあります。月経困難症には、先ほど述べた子宮筋の収縮が原因になる場合と今から述べる子宮筋腫、子宮内膜症、子宮腺筋症という病気が原因の場合があります。

子宮筋腫は子宮筋層内に発生する良性腫瘍です。子宮内膜症は子宮内膜のような組織が何らかの原因で子宮内膜以外の場所にでき、増える病気です。子宮内膜症の組織は女性ホルモンの影響を受け、正常な子宮内膜と同じように周期的に増殖し出血します。その血液が排出されずに溜まり、炎症を起こしたり、癒着することにより、様々な痛みが起こります。

子宮腺筋症とは子宮内膜に似た組織が何らかの原因で子宮筋層内にでき増殖する病気です。子宮腺筋症の組織もまた女性ホルモンの影響を受け、正常な子宮内膜と同じように周期的に増殖し出血するため、子宮筋層が厚くなり、子宮が大きくなったりして、さまざまな痛みや貧血が起こります。

月経開始の3〜10日前から始まる心身の変化を月経前症候群といいます。食欲不振、頭痛、疲労感、むくみ、胸の張り、イライラ、集中力低下などの症状があると言われています。月経前症候群の原因は女性ホルモン比の異常などが関与しているとされていますが、はっきりとは解明されていません。ほとんど気づかない人から日常生活に支障を来たすほど重い症状を持つ人もおり、個人差が大きいのが特徴です。月経開始とともに症状が無くなります。

以上の様に月経時に伴う症状には色々な病気が隠れている可能性があります。月経痛がひどくなったり、出血量が多くなったり、月経前の症状が気になったら是非婦人科受診をお勧めします。年齢ごとに変化するあなたの体を診てくれる婦人科医を是非見つけて下さい。

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