2020年3月
【水曜】そのしびれ、痛み、部位から病気がわかります
朝起きたら手が痺れていた。お尻から太ももに沿って痛みがある。多くの人が痛みや痺れでお悩みのことと思います。痺れと痛みは違う病気と思われますが、どちらもヒトの知覚神経の障害によっておこります。さらに痺れや痛みの部位から原因がかなりわかるのです。
手のひらだけ、足の裏だけの痺れや痛みは、ほとんど手首や、ひじ、足首、足の底に原因があります。四つん這いになった時に、シマウマのように体の線を引いたとしましょう。その線に沿って、痛みや痺れが走ったり、感じたりしたら、それは脊髄(背骨の中の神経)または、脊髄から出る感覚神経に原因があることがほとんどです。問題は顔を含めて片側(半身)の痺れがあると、これは脳の障害かもしれません。これらは重大な病気のことがあります。
手の親指から中指までが痺れてきたら、これは手首に問題があります。病名は手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)と言います。反対に小指から中指までが痺れる場合は、ひじに問題があります。これを肘部管症候群(ちゅうぶかんしょうこうぐん)と言います。いずれも手を専門とする整形外科を受診するといいでしょう。尻から太ももの後ろや、外側に痛みや痺れが来た場合は坐骨神経痛のことが多く、背骨/脊椎から来る場合と、ヘルペス/帯状疱疹からくる場合が多いようです。水ぶくれを伴った発疹がある場合は皮膚科、それ以外は整形外科を受診してください。
半身が痺れて、朝顔を洗う際に、左右の手の感覚に違いを感じ、足が動くのにバランスを崩し、また少し呂律が回らず、水を飲み込もうとしてもうまくいかない場合は、脳梗塞が強く疑われますので、脳外科や神経内科をすぐに受診しましょう。
知覚とは異なり、運動麻痺がある場合は、早期にかかりつけ医に連絡してください。また手や足だけの場合は整形外科、顔面を含む場合は脳外科や神経内科をできるだけ早く受診することをお勧めします。