2020年11月
【火曜】 歯磨きが必要な理由と磨き方
歯磨きの目的は、虫歯や歯周病の原因となる生きた細菌の塊である歯垢つまりプラークを取り除くことです。プラークのつきやすいところは、歯と歯の間、歯と歯茎の境目、噛み合わせの面です。歯並びのデコボコしているところ、生えている途中の歯もプラークが残りやすいところの一つです。
歯磨きの器具には、歯ブラシ、歯と歯の間の隙間を磨くデンタルフロスや、歯間ブラシなどがあります。
次に歯磨きの方法についてですが、歯ブラシの毛先全面が歯の一面一面に当たるようにし、毛先が広がらない程度の軽い力で小刻みに動かし、歯を1~2本ずつ磨きます。
時には工夫が必要な場合もあります。例えば、デコボコ歯並びのところはくぼみに入るよう歯ブラシを縦にして細かく動かします。奥歯の背の低い歯には小さめの歯ブラシを斜め横から入れて細かく動かします。歯と歯茎の境目は45度の角度に毛先を当てて歯ブラシを5mm幅程度動かしましょう。
歯と歯の間に関しては、隙間の狭い部分はデンタルフロス、広い部分は歯間ブラシを使います。デンタルフロスはのこぎりを引くようにゆっくり動かしながら歯と歯の間に入れ、歯の面を2~3回こすってプラークを取り除きます。取り出すときも横に動かしながらゆっくり取り出します。
歯間ブラシは鏡を見ながら歯と歯の隙間にあったサイズの歯間ブラシを歯肉を傷つけないように歯と歯の間に入れ、歯面に沿わせて2~3回往復させて清掃します。歯ブラシとデンタルフロス、歯間ブラシをあわせて清掃するのが理想的です。
歯磨きをすることにより、プラークを取り除くことができ、健康な自分の歯で咬み、しっかりと栄養を摂ることができます。咬むことで脳の血流量が増加し、認知症を予防できます。また、プラークを取り除くことで糖尿病の悪化や血管の病気も予防します。新型コロナウイルスの予防にもなります。
自分の口の中の磨き残しを見つけることは難しいですし、どの清掃器具も種類が多く、使い方の違いもあるので、かかりつけ医へご相談の上、指導を受けるようにしましょう。少なくとも年に1回は歯科医院で検診してもらい、自分の口の中の状態を知ることをお勧めいたします。