兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2021年2月

【水曜】 脈が飛ぶとき ~期外収縮ってなぁに

 心臓には心臓の筋肉を収縮するように信号を送り出す部分があり、通常心臓はその信号に従い規則正しく収縮しています。脈を数えているときに脈が飛ぶように感じたならばそれは不整脈と呼ばれるもので、その原因の一つに期外収縮があります。
 何かの具合で心臓の他の部分が勝手に信号を送り出すと、それが周りに伝わりそこが出発点となって心臓が1回収縮します。この収縮は本来予定された次の収縮よりも早くおこるので、時期を外れた収縮という意味で期外収縮と呼ばれます。脈が触れにくかったり飛ぶように感じるのは、まだ十分に血液が溜まっていない心臓が収縮するからです。
 期外収縮は自覚もないのにたまたま検診の心電図検査で見つかることもあれば、心臓がきゅっと痛いとかドクンとするなどの自覚症状を感じて受診し見つかることもあります。
 正常の心臓でも起こるもので睡眠不足、疲労、ストレス、お酒、たばこ、カフェイン等が原因となっていることが多いです。また、心臓の上の部分から出る期外収縮は年齢とともに増える傾向にあります。
 正常な心臓に起こる期外収縮は怖くありません。不整脈を自覚して来院される方のほとんどが怖くない期外収縮ですが、自覚症状のある方はぜひ24時間の心電図、別名「ホルター心電図」の検査を受けてみてください。24時間の心電図をとると、自覚症状が期外収縮によるものかどうか、1日の期外収縮の回数はどうか、どういうときに出やすいかなどを診断することができます。正常な心臓に起こる場合は自覚症状が強くて困る場合を除いて、原則的には治療の必要はありません。そのうちに出なくなることもよくあります。
 しかし、心筋梗塞の後や、心臓の筋肉の病気などによる場合は治療が必要になります。飲み薬による治療のほか、最近はカテーテルを使って直接その余分な収縮を引き起こす部分を治療することもできます。
 いずれにせよ検診の心電図で期外収縮と診断されたり、期外収縮が疑われる自覚症状があった場合は是非かかりつけの先生にご相談下さい。 

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