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健康情報テレホンサービス

2023年1月

【金土日】伝染性単核球症

 伝染性単核球症とは、EBウイルスというウイルスに感染しておこる病気です。大人では、90%の人がこれまでにEBウイルスにかかったことがある、と言われています。
 これまでにEBウイルスにかかったことのある人の体の中には、EBウイルスがずっと住んでいて、20%の大人が唾液のなかにウイルスをだします。
 EBウイルスが含まれている唾液が、子ども達の体に入ってくると、EBウイルスがうつってしまいます。小さい頃に初めてEBウイルスが体に入ってきても、症状がでないことが多く、感染したことに気づきません。よって、80%の子供達が3歳までに、知らない間にEBウイルスに感染していると言われています。
 思春期になって初めてEBウイルスが体に入ってくると、熱、のどの痛み、首のリンパ節の腫れといった症状がでてきます。伝染性単核球症では、この他にも、肝臓が腫れて肝臓の数値が高くなったり、皮膚の発疹を認めることがあります。熱は1週間から2週間続き、すっかり元気になるまでに1か月程度かかる場合もあります。熱が出て、初期の頃には伝染性単核球症と診断をつけにくいものです。
 発熱が続いた場合には、血液の検査で診断することもできます。血液の検査をすると、通常では見られない異型リンパ球と呼ばれるリンパ球が増えています。異型リンパ球が増えることは、伝染性単核球症に特徴的なものです。また肝臓が腫れるため、AST、ALTといった肝臓の値も高くなります。
 他には、EBウイルスの抗体の量を検査することもできます。IgM、IgGなどの検査の組み合わせによって、今感染しているのか、少し前に感染していたのか、ずっと前に感染していたのかを、判断することができます。
 伝染性単核球症の治療として、特別な薬はありません。熱が高い間は、熱をさげる解熱剤を使いながら、熱が下がってくるのを待つことが大切です。抗生物質は必要ありません。特にペニシリンという抗生剤を内服すると、発疹がひどくなったり、別の発疹がでてしまうことがあり、注意が必要です。

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