兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2023年3月

【火曜】 なぜ歯医者は歯の清掃に定期的に呼ぶのか?

 みなさんは歯の治療が終わった後、「ではまた3か月後に来てくださいね」といわれたことは無いでしょうか?歯科医院に行ったことがある方なら、ほとんど遭遇する場面だと思います。
 内科や耳鼻科など、ほかの科では治療が終わればそれで終了。「何かあったらまたご連絡くださいね」です。だからこそ「えっ!?やっと終わったのに...」と不思議に思われることも少なくないと思います。
 しかし、これには歯周病のケアとして、とても重要な意味があります。
 歯周病というとお口の中のバイ菌がたくさん...というイメージがあるかと思いますが、その通りです。ですから歯周病の治療というのは、このバイ菌を除去していくことになります。
 しかし、残念ながらお口の中のバイ菌はゼロになることはありません。ですから問題にならないレベルの数まで減らしていきます。問題は歯を支えている骨などに炎症が起きる状況、つまり歯周病になるということですね。
 ただ、お口の中は常にバイ菌が増えるリスクがあります。それを防ぐため、毎日歯磨きをしたり、定期的に歯科医院で清掃をするべきなのです。
 では、バイ菌は普段どこに潜んでいるのでしょうか?
 バイ菌が住みやすい場所としては、歯石が有名ですが、ほかにもバイオフィルムというものがあります。ベロで歯を触るとヌメヌメする感覚のアレです。あらゆるバイ菌は自分たちが住みやすい環境を作るためにヌメヌメした家を作ります。例えばしばらく放置した排水溝などをイメージしてみてください。
 そのヌメヌメはなかなか薬で除去することはできません。少なくとも口の中に使える薬はありません。ただただ、歯ブラシなどでごしごしと除去するしかないんです。
 これを的確におこなえるのが、歯科の専門家による清掃になります。「歯ってこんなにツルツルになるんだ」とすっきり感動すると思います。
 どうぞ歯科医院で健康的に歯の清掃を。そして歯の清掃を行った後は舌で歯がツルツルしているか触ってみてくださいね!

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