2023年4月
【火曜】 介護保険を受けるには
介護保険制度は、介護保険法をもとに2000年4月から始まりました。
保険証ひとつで、いつでも利用できる医療保険制度とは根本的な違いがあります。介護サービスを利用するためには、「要支援・要介護認定」を受けていることが必須となります。しかも原則的に利用できる方は65歳以上となっています。例外的に65歳未満で40歳以上の方でも、特定の疾病にかかられている場合は「認定」を受け、介護サービスを利用できるようになります。
「認定」には7段階あり、日常生活の中でどれくらいの介護を必要とするかの指標にあたります。
この「認定」は、お住いの市町村に申請することで受けることができます。申請後、認定調査員が申請者宅を訪問し、状況を調査します。同時に主治医への意見書も必要になり、自治体が医師に意見書の作成を依頼します。かかりつけの医師にも申請したことを伝え、よく相談しておきましょう。
「認定」後の介護サービスの利用に当たっても、自治体への申請が必要です。まずは市町村に問い合わせて、介護サービスを利用したいことを伝え、手続きの方法をお聞きください。自治体の介護保険課だけでなく、「地域包括支援センター」や民間の「居宅介護支援事業所」でも、利用に関するお手伝いもしてくれますし、申請の手続きや介護に関する悩みや困りごとも相談することができます。
「認定」後は、地域包括支援センターや居宅介護事業所に依頼して担当するケアマネージャーを決めることが必要です。ケアマネージャーは、身近な相談相手ともなりますし、介護サービス計画を決めたり、自治体への連絡や介護サービスの依頼・調整などを行っていただけます。
さて、気になるのは費用です。介護サービスの利用には、利用者の所得に応じて、1割・2割・3割の自己負担があります。介護保険制度が始まった時には1割の自己負担でしたが、おおむね3年ごとに制度が見直され、少しづつ変わってきました。
実際の介護の場面では、介護の状態の変化も起こります。いろいろな在宅・施設での介護サービスがありますので、ケアマネージャーとよく相談するようにしましょう。