2023年5月
【月曜】 小児の貧血
貧血には、ゆっくりと進行すると無症状のことが多いのですが、倦怠感やイライラ、集中力の欠如、動悸、食欲不振、運動能力の低下、氷などを好んで食べる異食症などの症状があります。貧血が強くなると多呼吸や頻脈、心雑音が聞こえます。
2歳以下のお子さんで鉄欠乏状態が3ヶ月以上続くと、認知能力、運動発達、社会性や情緒発達に影響を与える可能性があると言われており、そのための治療が必要です。
診断を確定をするには血液検査でヘモグロビンの低下を確認することが必要です。
治療は、軽度である場合は食事だけで改善が見られます。鉄剤の内服をする場合は、おおよそ3ヶ月以上は内服する必要があります。
食事は赤身の魚や肉、レバー、海苔、大豆製品には鉄分が多く含まれるため、積極的に食事にとりいれることが大事です。またビタミンCやタンパク質を同時に摂取すると吸収効率が良くなります。乳児には鉄分入りのお菓子やふりかけなどを利用するのも良いでしょう。バランスの良い食事をこころがけましょう。
まれに白血病などの悪性疾患の場合があるので、先ほど述べた症状があれば小児科を受診しましょう。