兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2023年8月

【金土日】5類以降のコロナ感染症

 2019年に中国から始まり、世界的な大流行を引き起こした新型コロナ感染症は、2020年から日本でも広がり、政府は新型インフルエンザ特別措置法を適応して、感染症法2類相当として対応してきました。

その内容は、すべての患者さんを把握して、感染者を原則隔離するものです。当初、患者数が少ない時期には、診断した医療機関は全例を直ちに届出し、保健所は感染者の病院への措置入院や、隔離施設への入所勧告を行ってきました。その後、2021年4月の第4波以降感染が急速に拡大し、患者さん全員の入院や入所が困難になり、リスクの低い方は自宅隔離となりました。この時点ですでに2類相当とは言えない状況と言えます。

 最終的に日本人口の約4割が感染したこと、ワクチン接種がすすんだことでこのウイルスに免疫を持った人が増えたことや、ウイルス自身の変異などにより、重症化率が極めて低率となりました。このため2023年5月8日から政府はインフルエンザと同じ5類感染症としました。このため患者さんの全例把握の必要がなくなり、保健所や行政からの指示なく、患者さんは自由に診療所や病院を受診できるようになりました。

 ただ、新型コロナ感染症は感染力が強いため、医療機関内での感染拡大は避けなければいけません。そのためには、ご自身に風邪のようなのどの痛み、咳、鼻水などの呼吸器感染症を思わせる症状があった場合は、いわゆる咳エチケットとしてマスク着用は必須です。また、かぜ症状で医療機関を受診する際には、熱が無くても事前に受診の可否を電話で問い合わせ、その医療機関の指示に従って受診する必要があります。生活習慣病などの定期受診の際にも、医療機関には感染症の受診者がいるかもしれないと考えて、自身の体調がよくてもマスク着用が必要です。

 また、5月8日以降新型コロナ感染症の検査への公費負担が終了しています。コロナ治療薬への公費負担も10月以降すべて終了し、窓口負担が発生します。負担費用は治療薬を含めると3割負担の方なら2万円から3万円程度となりますので、検査を受けるかどうかや治療薬の選択に関しては、受診された医療機関でよく相談してください。

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