2023年10月
【月曜】子宮がん検診のすすめ
子宮がんには子宮の入口にできる子宮頸がんと、子宮の奥にできる子宮体がんがあります。子宮がん検診とは子宮頸がんの検査を言います。
子宮頸がんの原因はヒトパピローマウイルス、通称HPVです。性経験のある女性は誰でも感染する可能性があります。ほとんどの場合は自然に排除されますが、長期間感染が続くとがんへと進行することがあります。近年20~30歳代に急増しています。子宮がん検診は子宮頸がん予防と早期発見の第一歩です。
子宮頸がんはHPVワクチン接種で7割~8割予防できます。日本ではHPVワクチン接種後に原因不明の体調不良などの例が少数出たため、一時期定期接種を中断していました。しかし、数年前に新しいワクチンが承認され、現在では小学6年生から高校1年生相当の女子と、一部未接種の人は無料で接種することができます。ワクチンを接種した人も、子宮がん検診を受けることが必要です。若い人に限らずどの年齢でも、閉経した人でも、子宮がん検診の受診は大切です。
子宮頸がんの初期には自覚症状はありません。進行して初めて出血や悪臭のあるおりもの、おなかや腰が痛むなどの症状が出てきます。自覚症状がないうちから、定期的に子宮頸がん検診を受けることはとても大切です。検診によりがん細胞へと変化する異常細胞や、ごく早期の癌を発見することができます。
検査の方法は、ブラシなどで子宮の入り口を軽くこすり取るだけで、痛みはありません。早期に見つかれば、レーザー治療や子宮の入り口を一部切除する治療で済みます。妊娠、出産も可能です。
子宮がん検診は指定医療機関や検診機関で受けることができます。自治体によって2年に一度検診料の補助がある場合や、無料で受けられる場合もあります。わからない場合はお住いの自治体に問い合わせてください。
子宮頸がん検診は着脱しやすい服装で受診しましょう。月経時の受診は避け、最後の月経開始日をメモしておくようにしましょう。また、検査の後は少量の出血をすることがあります。
初めて検診を受ける場合など、不安があれば遠慮なく医師や看護師に伝えましょう。