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健康情報テレホンサービス

2024年2月

【金土日】腰の骨がずれる病気ー腰椎すべり症

 腰椎すべり症は、腰椎という腰の骨が前後にすべり、ずれることによって、脊髄や神経の通るトンネルである脊柱管の中を通る神経が圧迫されて、腰痛や下肢の痛み、しびれが出てくる病気です。腰椎すべり症には、中学生頃にスポーツでジャンプや体を捻る動作を繰り返すことで、腰椎の後方部分に亀裂が入って起こる分離すべり症と、加齢とともに腰椎の椎間板や関節・靭帯がゆるみ、腰椎が不安定になることで腰の骨がずれる変性すべり症があります。多くは変性すべり症です。また、腰椎は通常5個ありますが、その中でも第4番目と第5番目の間でずれることが多くなっています。

 最初は腰痛を訴える方が多いですが、進行すると神経が圧迫されることで、間欠性跛行という少し歩いては休むことを繰り返す状態になります。腰椎がずれることで、脊柱管の形が歪んで狭くなります。そのため背筋を伸ばしていると脊柱管が狭くなり、長い距離を歩くと太ももから膝下にかけて痛みやしびれ感が強くなり、休憩が必要になります。しゃがみ込むと脊柱管が広がるため症状が軽減し、再び歩けるようになります。さらに進行すると、じっとしていても足の痛みやしびれ感が出るようになることもあります。

 このような症状がある場合には整形外科を受診してください。医療機関では腰痛の有無や間欠性跛行の有無、筋力の低下や感覚の異常がないかなどについての診察と、レントゲン検査やMRI検査を行なって診断します。

 治療としては、まずコルセットを装着して腰に負担のかかる動作を避けるようにします。また、神経に対する血液の循環を改善する薬や痛み止めの飲み薬、ストレッチや筋力トレーニングといったリハビリテーションを行います。それでも改善が乏しく、仕事や日常生活に支障がある場合には手術を行います。症状に応じて、神経の圧迫を解除する除圧術や、背骨のぐらつきに対する固定術が検討されます。

 長引く腰痛や間欠性跛行がある場合には、早めに医療機関を受診するようにしてください。

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