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健康情報テレホンサービス

2024年6月

【月曜】ガマンしていませんか?更年期障害

 40代から50代の女性の皆さん、更年期障害をガマンしていませんか?または周りに更年期の症状で辛そうにしている方はいらっしゃいませんか?

 平均的な閉経の年齢はおよそ50歳といわれており、閉経の前5年、後ろ5年の計10年間を「更年期」といいます。更年期に入ると卵巣機能が低下し、女性ホルモンである「エストロゲン」の分泌が揺らぎ、急激に減少します。そのような変動により、体と心に様々な不調が現れやすくなります。これらの症状が日常生活に支障をきたす場合を「更年期障害」といいます。

 更年期の代表的な症状は、ホットフラッシュと呼ばれるほてり、発汗、イライラ、憂うつ、不眠、疲労倦怠感、動悸、めまい、頭痛、肩こり、関節痛などがあります。また外陰部違和感、頻尿、尿漏れ、性交痛など、泌尿器や外陰部に症状が出ることもあります。症状には個人差があり、複数の症状が重なったり、日によって症状が異なったりするのが特徴です。

 更年期障害の治療はその人の症状に応じて、ホルモン補充療法、漢方、抗不安薬、睡眠薬などを組み合わせて行います。

 更年期障害は、放っておくと症状が長引いたり、うつ病などの精神疾患に発展する可能性もあります。仕事の能率が落ちたり、体調が悪くて仕事を続けられなくなることもあります。また、甲状腺疾患や循環器・脳血管疾患、耳鼻科的疾患などが隠れていることもあります。

 このような気になる更年期症状があれば、我慢せずに婦人科や内科などのかかりつけ医に相談しましょう。症状に合わせて必要な検査や治療法、生活習慣の改善方法などのアドバイスを受けることができます。

 日常生活では、規則的な運動、バランスの取れた食事、質の良い睡眠、そしてストレスを減らすことが大切です。減少している女性ホルモンであるエストロゲンに似た作用を持つ、大豆から抽出されたエクオールサプリメントも症状の緩和に効果的です。その他、マッサージやアロマテラピー、鍼灸などの代替療法を検討してもいいかもしれません。

 更年期は、女性にとって誰もが経験する人生の節目です。これまで頑張ってきた自分を振り返り、新たな目標を見つけるチャンスでもあります。心と体の変化にむき合いながら、自分らしく輝くために、更年期障害をガマンせず上手く付き合っていきましょう!

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