2024年7月
【月曜】プール熱
プール熱の正式な名前は「咽頭結膜熱」と言います。アデノウイルスというウイルスが患者の咳やくしゃみ、あるいはウイルスが付着した手やタオルなどを通して感染します。咽頭結膜熱は夏場のプールを介してこどもの間で流行するため、プール熱と呼ばれていますが、プールに入らなくても感染し、最近では冬場の感染も少なくありません。
ウイルスに感染した後もしばらく症状は出ず、感染してから5~7日で症状が現れます。主な症状は「発熱」「のどの痛み」「結膜炎」の3つです。特に「発熱」は39℃から40℃の熱が3~7日と長く続きます。「のどの痛み」はのどが赤く腫れ痛みが4~5日間続き、扁桃腺に白っぽい膿のようなものが付くことがあります。「結膜炎」は目が赤く充血し、目の痛みや涙、目やにが出て目を開けているのがつらくなります。
その他の症状としては頭痛や吐き気、腹痛、下痢などの一般的な風邪症状や、首や顎の下のリンパ節が腫れたり、痛くなったりすることもあります。
プール熱の診断に関しては専用の綿棒を使ってのどの液を取ることで簡単に検査をすることができます。そのため先ほど述べたような症状があるときはかかりつけの医師の診察を受けてください。
プール熱には特別な治療がないため、症状に応じた治療が行われます。一般的にプール熱は大事に至ることはありませんが、のどの痛みが強く食事が取りにくい時はのどごしが良く食べやすいものを食べましょう。また下痢があるときは十分な水分を取ることが大切です。
予防としては、プールに入った後にはシャワーで目や手をはじめ体を十分に洗うことと、自分専用のタオルを使用することが重要です。また感染するのはプールだけに限りません。アデノウイルスはアルコールが効きにくいため、石けんと流水による手洗いをこまめに行いましょう。
最後にプール熱の原因になるアデノウイルスは感染力がとても強いため、熱が下がり症状がなくなっても2日程度は無理をしないようにしましょう。また登園・登校に関しては主治医の先生と相談するようにしましょう。