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健康情報テレホンサービス

2024年8月

【金曜】幻聴とは

 幻聴とは、他の人には聞こえていない物音や声が、自分にだけ聞こえてくるというものです。音の種類は、音楽であったり、誰かの話し声であったり、日常よく聞こえてくる生活音であったり様々です。姿の見えない誰かが自分に話しかけてきたと感じることもあります。また、複数の人が話をしているのが聞こえてくるということもあります。

 幻聴という症状だけが生じることは珍しく、他の症状を伴うことが一般的です。眠れないという症状や、不安感、恐怖感、妄想などを伴うことが多いです。気分が落ち込んだり、逆に高ぶる場合もあります。幻聴という症状を自覚したときは、他の症状がないかも確認してみましょう。

 幻聴という症状は、脳の何らかの不調の表れと言えます。幻聴を呈するもっとも代表的な病気は統合失調症という精神の病気です。そのほか、躁うつ病や脳腫瘍、認知症などでも幻聴が生じることがあります。

 幻聴を感じてつらい時は、精神科にかかることをお勧めします。脳神経内科を受診するのもよいと思います。頭のMRIなどの画像検査と詳しい問診で、幻聴を引き起こしている病気が何なのか、どういった治療がよいのかを見極めます。

 一方で、幻聴があってもつらいと感じないこともあります。幻聴の内容が不快でなく、苦痛を伴わない場合です。放っておいても問題がないこともありますが、放っておいてもよいのかどうかを確認するうえで、やはり受診することをお勧めします。

 次に治療についてです。治療は、幻聴の原因となっている病気の治療ということになります。幻聴の原因が統合失調症などの精神疾患の場合は、幻聴によく効く飲み薬を使った治療になります。すっかり治る場合もありますし、すっかり治らない場合でも、幻聴やそれに伴う症状を緩和してくれます。

 最後に、幻聴と紛らわしい症状である耳鳴りについてです。耳鳴りは「ズーン」という音や「キーン」というような機械的で単調な音がなり続けるもので、どこからか聞こえてくるといったものではなく自分の耳のあたりでなっていると感じるものです。耳鳴りは脳の異常というよりは耳の異常ですので、耳鼻科を受診することをお勧めします。

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