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健康情報テレホンサービス

2024年10月

【木曜】秋の花粉症

 主に春のスギやヒノキの花粉に対するアレルギー症状に代表される花粉症ですが、最近では秋にも花粉症の症状を認める患者さんが増加しています。

 それは秋に花粉を飛ばす植物も存在しているためです。

 花粉症の人のうち、約15%の方が秋にも症状を認めると言われています。

 秋の花粉症の原因となる代表的な植物はブタクサ、ヨモギ、カナムグラなど草の花粉です。

 これらは非常に身近な存在で、住宅街やオフィス街にも自生しているため、うっかり近づいてしまうと花粉を浴びることがあります。これらの花粉の粒子はスギやヒノキに比べると小さいため、気管の奥深くにまで侵入し喘息のような症状を呈することがあります。

 これらの植物は8月~10月に花粉を飛ばします。

 その他に家の中で症状が悪化する場合は、ハウスダストなどによるアレルギーが原因となっている場合があります。

 ハウスダストの中には室内のホコリやダニ、ペットの毛、フケ、カビなどが含まれています。特に秋にはダニの死骸が増えることによって、ダニによるアレルギー症状が悪化することがあります。そのためハウスダストへの対策としては寝具の交換などのダニ対策、こまめな掃除、空気清浄機の使用、絨毯などの撤去が有効とされています。

 秋の花粉症の特徴として、春に比べ咳や喘息のような呼吸器症状を伴う傾向があります。

 そのため、気温が下がりウイルスの活動性が上がる時期になると、風邪と間違われることがあります。熱や喉の痛みなどを伴わず、咳だけが続く場合は花粉症などのアレルギーが原因となっている場合があります。風邪と花粉症では治療法が異なるため、症状が続く場合は病院で診察を受けるようにしましょう。

 秋の花粉症の対策としてマスクや花粉防止用メガネの着用、帰宅時に玄関先で花粉を払う、帰宅時のうがい、こまめな掃除や空気清浄機の使用などが有効です。

 また花粉症を疑う場合は病院で検査することによって、花粉などに対するアレルギー反応の有無を調べることができます。

 鼻水、鼻づまり、咳などの気になる症状が続くときにはお近くの耳鼻咽喉科などへの受診をお勧めします。

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