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健康情報テレホンサービス

2024年12月

【金土日】緊張型頭痛

 緊張型頭痛は、頭痛の原因の7~8割を占めており、反復性緊張型頭痛と慢性緊張型頭痛があります。

 反復性緊張型頭痛は、頭痛は中程度であり、仕事や家事、勉強などはできますが、午後には痛みが強まり、精神的ストレスでも強まります。しかし頭痛により寝込んだりすることはありません。頭痛の頻度も年数回から月に14日程度までです。

 慢性緊張型頭痛は、頭痛歴が10~20年の長い頭痛歴があり、中年女性に多く、治療に対して抵抗性であり、数年単位で少しずつ頻度を増し、日常生活には関係なく頭痛は持続し、1か月に15日以上の頻度で起こります。

 緊張型頭痛の痛み方は、圧迫感、緊迫感、頭が重く感じることが特徴的で、肩こりを伴うことが多く、具体的には、「鉢巻をしているような」「小さな帽子をかぶされているような」「頭に重い石を乗せられているような」と表現されます。

 緊張型頭痛は、精神的ストレスと身体的ストレスで起こります。精神的ストレスが続くことにより、神経や筋肉の緊張が高まり、痛みに敏感となり、頭痛が起こります。

 身体的ストレスとして、コンピューター、携帯電話を長時間使用することにより起こる姿勢の異常により起こります。

 頸椎に自然にある緩やかなカーブが無くなったいわゆるストレートネックなども原因となります。また鎮痛薬の乱用が緊張型頭痛を慢性化させることもあります。

 治療としては、まず「うつむき姿勢」を正すことが大切です。首や首の後ろを温めたり、マッサージ、首の体操をして筋肉内の血流を増やすことが有効です。

 生活習慣や環境を変えることも大切です。あまり根をつめて仕事をしないこと、思いつめないことが大切で、仕事も休憩しながらリラックスしてすることも必要です。

 鎮痛薬の服用が必要なこともあり、筋弛緩薬も有効です。慢性緊張型頭痛には、抗うつ薬、抗不安薬が必要なこともあります。

 姿勢をよくすることは、緊張型頭痛克服の第一歩です。長時間の同一姿勢は、頭痛の原因ですから、ときどき異なる姿勢をとるように心掛け、たとえ短時間でも首、肩の体操をしましょう。

 緊張型頭痛は、「たかが頭痛」ですが、くも膜下出血、脳腫瘍などの場合が原因の頭痛もあり、医療機関を受診し正確な診断、治療を受けることをお勧めします。

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