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健康情報テレホンサービス

2024年12月

【火曜】オーバードーズ(市販薬などの過剰摂取)

 「オーバードーズ」とは医薬品、主に市販薬を用法、用量を守らずに過剰に摂取することを示しています。

 医薬品は、安全に効果を発揮するために、適切な用法や用量が決められています。用法・用量を守らない過量摂取は、深刻な健康被害や、依存症を引き起こす可能性があります

 医療用医薬品の睡眠薬や安定剤等の過剰服用だけではなく、近年は、10代から20代の若者による市販薬の過剰摂取が、深刻化しています。

 その背景には学校生活、家庭環境での様々なストレスや不安からの現実逃避が指摘されています。SNSなどでオーバードーズに関する情報にアクセスしやすく、軽率な市販薬乱用につながっています。咳止め薬、総合感冒剤 、痛みどめ、眠気防止剤などの市販薬が対象となりやすいです。これらはドラックストアや通販で、簡単に入手できるため、乱用のリスクが増えています。

 オーバードーズには一時的に効果が得られることもありますが、繰り返し使用すると耐性ができて、より多くの薬を必要とするようになります。最終的には、急性中毒や依存症、さらには心肺停止による死亡などの深刻な結果を招く可能性があります

 オーバードーズの問題に直面している場合、対処法は、どうすればよいのでしょうか?

 まず、悩みを一人で抱え込まず、信頼できる家族や友人に相談することです。

 また、友達や家族がオーバードーズをしていることに気づいたら、積極的に支援の手をさしのべてあげてください。身近な人の支えが、薬物依存や精神的な問題の解決に向けた一歩となります。

 何処に相談して良いか迷ったら先ずは、気軽に医師、薬剤師に相談してください。相談はオーバードーズをしている本人でなくてもできます。必要に応じて保健所や精神保健福祉センター、依存症専門の相談機関など、適切な専門機関を紹介します。

 オーバードーズは生命を脅かす危険な行為であり、適切な医療介入と社会的サポートが不可欠です。医師、薬剤師など、医療従事者と社会全体が協力して、取り組むべき問題です。

 相手の気持ちに寄り添いながら取り組んでいきます。困ったときは、まず、気軽に医師、薬剤師に相談してください。

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