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健康情報テレホンサービス

2025年3月

【木曜】扁桃周囲炎

 扁桃周囲炎は喉の入り口の、のどちんこと呼ばれる部位の両側にある扁桃腺の周囲の感染による炎症です。

 多くは片側だけにおこります。扁桃炎の腫れがはっきりしてない場合は見ただけではわかりにくいこともあります。扁桃周囲を圧迫したり、症状や経過を聞いて確認します。

 自覚症状は発熱、のどの痛み、とくにのみ込む時の痛みです。痛みが広がって耳が痛いということもあります。のどの腫れが進行すると首のリンパ腺が腫れることもあります。

 治療しないでいると急速に細菌が増殖して食べ物はもちろん、つばものみ込めなくなります。放置すると粘膜の裏側に膿が貯まり始めます。更に悪化すると口が開けにくくなって喋りにくくなり、よだれが流れ出して止まらなくなります。ここまで悪化すると扁桃周囲膿瘍と呼ばれます。針を刺して吸引したり、切開したりするので入院治療が必要になります。

 扁桃周囲炎は大部分が細菌性なので治療は抗生物質が有効です。早く治療を始めたら3~4日で軽快し始めます。のみ込みにくくなったらすぐに耳鼻科を受診するか、かかりつけ医で相談して治療を始めて下さい。

 治療は、口からのみ込める初期の場合は抗生物質やステロイド、痛み止めなどを服用して治します。安静にして水分補給をするのは良いですが、医療機関を受診せず痛み止め薬だけで我慢する人も多くいます。痛みの限界が来て、つばも水も何ものみ込めなくなってから受診して、やむなく緊急入院ということもあります。入院したら必要に応じて菌検査や血液検査やCT検査を行います。できるだけ早急に点滴を開始して、手術が必要な状態になっていないか判断します。

 過労や睡眠不足が続いたり、食生活に問題があると、免疫力が低下して重症化しやすくなります。

 一方、喉の炎症の多くはウイルス性です。ウイルス性炎症の症状は広範囲であっても比較的軽症で治ることが多いです。

 のどには口や鼻から入る細菌やウイルスを防ぐための扁桃腺があります。それが何種類も集まって免疫を発揮し、身体全体を守っています。喉は病気を防いで健康を守る大事な場所なのです。

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