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歯科
歯科保険請求QandA(82)
9月1日付で出された疑義解釈(その6)の主なものを、前号に続き、抜粋・簡略化して紹介します。〈歯科治療総合医療管理料(医管)、在宅患者歯科治療総合医療管理料(在歯管)〉
Q1 訪問口腔リハ、SPT(Ⅰ)または(Ⅱ)を算定している患者で、医管(Ⅰ)または医管(Ⅱ)もしくは在歯管(Ⅰ)または(Ⅱ)の対象となる処置等を実施した場合に、訪問口腔リハ、SPT(Ⅰ)または(Ⅱ)で包括され個別の算定ができない処置を行った日に、医管(Ⅰ)等の要件に該当する総合的医療管理を行った場合には、これらの管理料を算定して良いか。
A1 良いです。その場合は、レセプト明細書の摘要欄に実際に行った処置の項目を記載してください(例:スケーリング)。
〈歯周病検査〉
Q2 混合歯列期の患者でP混検以外の歯周病検査を行う際に、永久歯が先天的に欠損している場合は、当該部位に残存している乳歯を歯周病検査の歯数に含めて良いか。
A2 良いです。その旨をレセプト「摘要」欄に記載してください。
〈歯周疾患処置〉
Q3 糖尿病を有する患者で、歯周ポケットが4㎜以上の歯周病を有するものに対して、歯周基本治療と並行して計画的に1月間特定薬剤の注入を行った後に症状の改善が認められない場合は、さらに継続して特定薬剤を注入することができるか。
A3 歯科医学的に必要がある場合は、さらに1月間程度継続して薬剤注入できます。
ただし、最初に1月間特定薬剤を注入した後、改善の傾向が認められない場合においては、診療情報提供のあった医科の保険医療機関に照会する等、糖尿病のコントロール状態についても確認することが望ましいです。
〈舌接触補助床〉
Q4 床副子の「摂食機能の改善を目的とするもの(舌接触補助床)」は、同一初診期間内に摂食機能療法を実施していない患者に対しても算定できると考えてよいか。
A4 良いです。なお、医科の保険医療機関で摂食機能療法を行っている患者について、医科の医療機関名の診療報酬明細書の摘要欄への記載は不要となりました。
〈床副子調整・修理〉
Q5 床副子調整・修理の算定は、床副子の装着と同一初診期間内に調整・修理を行った場合に限られるのか。
A5 咬合挙上副子または術後即時顎補綴装置は、同一初診期間内に当該装置の装着を行っていない場合または別の保険医療機関で製作し装着している場合についても、算定して良いです。また、別の保険医療機関で製作した舌接触補助床を修理した場合も、床副子修理を算定して良いです。
〈歯周外科手術〉
Q6 歯周外科手術の「歯肉歯槽粘膜形成手術」に含まれる「歯肉弁側方移動術」および「遊離歯肉移植術」を歯周疾患以外の治療として行う場合の取り扱いは従前どおりであるが、「口腔前庭拡張術」についても同様の取り扱いと考えて良いか。
A6 良いです。
〈補綴時診断料〉
Q7 床裏装を行い、補診を算定した日から3月以内に、当該義歯の増歯により有床義歯修理を行った場合に補診を算定できるか。
A7 算定できます。
〈補管の事前承認〉
Q8 補管期間中に、外傷、腫瘍等(歯周疾患が原因である場合を除く)によりやむを得ず当該「歯冠補綴物又はブリッジ」の支台歯または隣在歯を分割抜歯した場合についても事前承認の対象となるのか。
A8 分割抜歯により、当該補綴部位に係る新たなブリッジを装着する場合の費用については、当該維持管理料に含まれ、事前承認の対象となりません。
〈支台築造〉
Q9 歯根分割した下顎大臼歯に対して、ファイバーポストを用いて支台築造する場合に、ファイバーポストの使用本数はどのようになるのか。
A9 当該歯を単位として考え、近心根と遠心根をあわせて2本までの算定となります。なお、金属歯冠修復の考え方については従前どおりです。
〈外来環、か強診の施設基準:口腔外バキュームについて〉
Q10 固定式の歯科用吸引装置のみを設置する場合は、すべての歯科ユニットの台数と同数の歯科用吸引装置を設置していることが必要か。
A10 歯科診療所の規模および診療内容に応じて、歯科用吸引装置の使用が必要な治療を行う患者に対しては歯科用吸引装置が設置されている歯科ユニットが使用できるような体制が確保されている場合においては、必ずしもすべての歯科ユニットに固定式の歯科用吸引装置が設置されている必要はありません。
〈SPTの摘要欄記載〉
Q11 SPTを実施した場合は初回実施年月(初回の場合は1回目)を摘要欄に記載することになっているが、2016年3月31日以前にSPT(Ⅰ)を実施していた患者が4月1日以降にSPT(Ⅱ)に移行する場合は、4月以降に初めてSPT(Ⅱ)を実施した日を初回として記載すると考えてよいか。
A11 その通りです。
2016.09.25