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この内容は掲載日時点のものです。その後の疑義解釈通知や点数改定等により変更している場合もありますので、最新の内容は協会までお問い合わせください。
歯科
歯科保険請求QandA(125)
◆支払基金 歯科審査情報提供事例2021年2月22日付より114事例追加分から抜粋(4)◆
支払基金の審査情報提供事例は、審査の透明性を高め、審査の公平・公正性に対する関係方面からの信頼の確保を目的に、一般的取り扱いとして公表されています。なお、個別の審査で画一的、一律的に取り扱われるものではないことをご留意ください(過去の事例は支払基金HPでご確認ください)。
72 写真診断(7)
○取扱い:原則として、処置または手術の算定がない、同月または連月の複数回の歯科パノラマ断層撮影の算定を認めない
○取扱いを定めた理由:最初に撮影した歯科パノラマ断層撮影の画像情報と、処置または手術を行わずに同月または連月で撮影した歯科パノラマ断層撮影の画像情報とを比較した場合に、後者の撮影で新たに得られる情報は少ないことから、本撮影を複数回行う必要性は乏しいと考えられる
○留意事項:新たに傷病が発生した場合や、処置または手術後の経過を観察する場合に行われた同月または連月の複数回の歯科パノラマ断層撮影は、事例ごとに判断する必要があると考えられる
73 写真診断(8)
○取扱い:原則として、腐骨除去手術後の歯科パノラマ断層撮影の算定を認める
○取扱いを定めた理由:腐骨除去手術後の顎骨の回復状態を診断するために歯科パノラマ断層撮影の画像情報が有用である
74 写真診断(9)
○取扱い:原則として、「開口障害」病名で、歯科パノラマ断層撮影の算定を認める
○取扱いを定めた理由:開口障害の原因や顎関節の状態等を診断するために歯科パノラマ断層撮影の画像情報が有用である
84 う蝕処置(2)
○取扱い:原則として、「歯髄炎(Pul)」病名で、う蝕処置の算定を認める
○取扱いを定めた理由:歯髄炎は、う蝕に継発して生じる疾患であり、う蝕処置を行うことによって歯髄の炎症症状を軽減させ、歯髄を温存することが臨床上あり得るものと考えられる
85 う蝕処置及び歯髄保護処置
○取扱い:原則として、「脱離」の病名のみで、う蝕処置または歯髄保護処置の算定を認めない
○取扱いを定めた理由:脱離のみでは、その原因や状態が明らかでないため、算定にあたっては、う蝕処置または歯髄保護処置が必要とされる傷病名の記載が適切である
86 咬合調整(4)
○取扱い:原則として、「P」病名で、歯周病検査の算定がない歯周炎に対する歯の削合を行った場合の咬合調整の算定を認める
○取扱いを定めた理由:歯の支持組織の負担軽減のため、歯周病検査を実施する前に咬合調整を行う場合が臨床上あり得るものと考えられる
87 咬合調整(5)
○取扱い:原則として、前歯部に対して歯冠形態修正を行った場合の咬合調整の算定を認める
○取扱いを定めた理由:前歯部であっても、歯冠形態によって、歯または歯周組織に過重圧がかかるため、これらの部位に対する負担を軽減するために歯冠形態修正を行う必要が臨床上あり得るものと考えられる
88 残根削合
○取扱い:原則として、第三大臼歯に対する残根削合の算定を認める
○取扱いを定めた理由:第三大臼歯であっても、治療上の必要性等から、歯根を保存するために残根削合を行うことが臨床上あり得るものと考えられる
2021.06.15