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この内容は掲載日時点のものです。その後の疑義解釈通知や点数改定等により変更している場合もありますので、最新の内容は協会までお問い合わせください。
歯科
歯科保険請求QandA(135)
〈支払基金 歯科審査情報提供事例〉
(2022年8月29日付22事例から抜粋)
支払基金の審査情報提供事例は、審査の透明性を高め、審査の公平・公正性に対する関係方面からの信頼の確保を目的に、一般的取り扱いとして公表されています。なお、個別の審査で画一的、一律的に取り扱われるものではないことをご留意ください(すべての事例は支払基金ホームページでご確認ください)。
229 う蝕処置(5)○取扱い:原則として、「残根(C4)」病名で、う蝕処置の算定を認める。
○取扱いを定めた理由:残根状態の歯に対して、軟化象牙質の除去や根管への細菌感染の進行を防止するために、う蝕処置を行うことが臨床上あり得るものと考えられる(編注:兵庫では抜歯または削合時の病名だった)。
235~239 抜歯手術(10)
(難抜歯加算)
○取扱い:次の病名で、原則として難抜歯加算の算定を認める。「P」「P急発」「半埋伏歯(HRT)」「水平智歯(HET)」「矮小歯」
○取扱いを定めた理由:P病名であっても、抜歯手術を行う歯が歯根肥大、骨の癒着歯又は歯根彎曲等を生じている場合は、骨の開さく又は歯根分離等を行うことが臨床上あり得るものと考えられる。
240 口腔内消炎手術(13)
○取扱い:原則として、「歯冠周囲炎」病名で、「J013 口腔内消炎手術1 智歯周囲炎の歯肉弁切除等」の算定を認める。
○取扱いを定めた理由:歯冠周囲の被覆粘膜に炎症症状を呈する場合は、症状を軽減するために被覆粘膜を切開することが臨床上あり得るものと考えられる。
247 口腔内消炎手術(20)
○取扱い:原則として、「蜂窩織炎」病名で、「J013 口腔内消炎手術3 骨膜下膿瘍、口蓋膿瘍等」の算定を認める。
○取扱いを定めた理由:根尖病巣等が原因で、顎骨から周囲の口腔底や顎下部に波及した場合は、膿瘍の症状を軽減するために骨膜下の切開排膿を行うことが臨床上あり得るものと考えられる。
248 口腔内消炎手術(21)
○取扱い:原則として、「眼窩下膿瘍」病名で、「J013 口腔内消炎手術3 骨膜下膿瘍、口蓋膿瘍等」の算定を認める。
○取扱いを定めた理由:根尖病巣等による膿瘍が原因で、上顎洞から眼窩下に波及した場合は、膿瘍の症状を軽減するために口蓋の切開排膿を行うことが臨床上あり得るものと考えられる。
249 吸入鎮静法
○取扱い:原則として、根管貼薬時の吸入鎮静法の算定を認める。
○取扱いを定めた理由:根管貼薬時であっても、歯科治療時の不安感を緩和するために吸入鎮静法を行うことが臨床上あり得るものと考えられる。
250 装着及び仮床試適
○取扱い:原則として、同日に、仮床試適及び装着の算定を認める。
○取扱いを定めた理由:医療機関内で歯科技工を行う等の短時間で有床義歯の製作が可能な場合は、仮床試適と同日に新製有床義歯の装着を行うことが臨床上あり得るものと考えられる。
2022.09.15