【会員医療機関の皆さまへ】
この内容は掲載日時点のものです。その後の疑義解釈通知や点数改定等により変更している場合もありますので、最新の内容は協会までお問い合わせください。
歯科
歯科保険請求QandA(140)
〈歯冠補綴時色調採得検査(色調)〉
Q1 歯冠補綴時色調採得検査(色調)の算定要件は。
A1 色調は、前歯における前装MC、レジン前装チタン冠、HJC、CAD/CAM冠の製作にあたり、印象またはブリッジの試適を行った日に、隣接歯または対合歯など色調比較が可能な歯と色調見本を同時に、色調が確認できる適切な倍率でカラー写真撮影した場合に算定します。ただし、隣接歯等に歯冠補綴物が装着されているなど天然歯でない場合は算定できません。
撮影した口腔内カラー写真は、カルテに添付またはデジタル撮影した画像を電子媒体に保存・管理し、歯科技工指示書にも添付(電子媒体の添付も可)します。
複数歯を同時に製作する際に同一画像内に対象歯、色調見本および隣接歯が入る場合は、補綴する歯数にかかわらず1枚として算定します。
〈歯科におけるインボイス制度〉
Q2 10月1日からインボイス制度が導入されるが、インボイスの発行を受けなければ消費税の仕入れ税額控除が受けられないと聞く。歯科でも出入りの歯科技工所に必ず提出を求めるべきか?
A2 いいえ。ほとんどの歯科医療機関は消費税の免税事業者もしくは簡易課税事業者で、仕入れ税額控除は行わないため、歯科技工所など取引先からインボイスを得る必要はありません。
課税売上1,000万円以下の免税事業者にインボイスの発行を求めれば、その業者は課税事業者になる必要が出てきます。歯科技工所のような零細業者にとっては大増税となり廃業の恐れも出てきますので注意してください。
自費売上が、1,000万円以下の大多数の先生は免税事業者です。1,000万超5,000万円以下の先生も届出により簡易課税が適用されます。
5,000万円を超える場合でも、相手が個人の患者でインプラントの自費診療などが多くを占める場合はインボイス発行事業者の登録は必要ありません。むしろ、インボイス発行を取引の条件として値引き交渉などを行えば、独禁法にふれるおそれがあり注意が必要です。歯科技工所など取引先に負担をかけないよう十分注意してください。
2023.03.15