審査対策部だより
東日本大震災被災者医療の取り扱い
2011.04.05
申し立てによって一部負担金等は免除
東日本大震災の被災者については、当面5月末までは、一部負担金等(入院時食事療養費・入院時生活療養費に係る標準負担額、訪問看護療養費に係る自己負担額)が免除になります。(厚労省事務連絡 3月23日) また、公費負担医療についても、受給者証等の提示がない場合、指定医療機関でない場合でも取り扱いできます。 一部負担金等を免除した場合のレセプトの記載方法については、次号以降に記載します。 なお、現在出されている内容では不十分であり、協会ではすべての被災者を対象とすることを要請しています。
1.対象者 (1)(2)のいずれにも該当する方
(1)下記に住所を有する被保険者及び被扶養者 ① 岩手県全34市町村、宮城県全35市町村、福島県福島市、会津若松市、郡山市、いわき市、白河市、須賀川市、喜多方市、相馬市、二本松市、田村市、南相馬市、伊達市、本宮市、伊達郡桑折町、伊達郡国見町、伊達郡川俣町、安達郡大玉村、岩瀬郡鏡石町、岩瀬郡天栄村、耶麻郡磐梯町、耶麻郡猪苗代町、河沼郡会津坂下町、河沼郡湯川村、大沼郡会津美里町、西白河郡西郷村、西白河郡泉崎村、西白河郡中島村、西白河郡矢吹町、東白川郡棚倉町、東白川郡矢祭町、石川郡石川町、石川郡玉川村、石川郡平田村、石川郡浅川町、石川郡古殿町、田村郡三春町、田村郡小野町、双葉郡広野町、双葉郡楢葉町、双葉郡富岡町、双葉郡川内村、双葉郡大熊町、双葉郡双葉町、双葉郡浪江町、双葉郡葛尾村、相馬郡新地町、相馬郡飯舘村、青森県八戸市、上北郡おいらせ町、茨城県水戸市、日立市、土浦市、石岡市、龍ヶ崎市、下妻市、常総市、常陸太田市、高萩市、北茨城市、笠間市、取手市、牛久市、つくば市、ひたちなか市、鹿嶋市、潮来市、常陸大宮市、かすみがうら市、桜川市、神栖市、行方市、鉾田市、つくばみらい市、小美玉市、東茨城郡茨城町、東茨城郡大洗町、東茨城郡城里町、那珂郡東海村、久慈郡大子町、稲敷郡阿見町、那珂市、稲敷郡美浦村、稲敷群河内町、栃木県宇都宮市、千葉県旭市、香取市、山武市又は山武郡九十九里町
②長野県下水内郡栄村、新潟県十日町市、上越市又は中魚沼郡津南町 (地震の発生以後、①及び②の適用市町村から他の市町村に転入した場合を含む)
(2) 次のいずれかの申し立てをした方 ① 住家が全半壊、全半焼又はこれに準ずる被災をした方 ② 主たる生計維持者が死亡又は重篤な傷病を負った方 ③ 主たる生計維持者が行方不明である方 ④ 主たる生計維持者が業務を廃止又は休止した方 ⑤ 主たる生計維持者が失職し、現在収入がない方 ⑥ 原子力災害対策特別措置法による、避難のための立退きに係る内閣総理大臣の指示の対象地域であるため避難又は退避を行った方(福島第1原発から半径30キロ圏内)
2.取扱期間 当面5月までの診療分。 ただし、1(2)③の場合は5月までのうち主たる生計維持者の行方が明らかとなるまでの間に、1(2)④の場合は5月までのうち当該指示が解除されるまでの間に限る。
3.医療機関における確認等 (1) 1(2)の申し立てをした方については、被保険者証等により、住所が1(1)の市町村の区域であることを確認するとともに、当該者の1(2)の申し立ての内容を診療録の備考欄に簡潔に記録しておく。 ただし、被保険者証等が提示できない場合には、① 健康保険法及び船員保険法の被保険者及び被扶養者である場合には、氏名、生年月日、被保険者の勤務する事業所名、住所及び連絡先、② 国民健康保険法の被保険者又は後期高齢者医療制度の被保険者の場合には、氏名、生年月日、住所及び連絡先(国民健康保険組合の被保険者については、これらに加えて組合名)を診療録に記録しておく。
(2) 一部負担金等を免除した場合は、患者負担分を含めて10割を審査支払機関等へ請求する。