兵庫県保険医協会

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審査対策部だより

ベシケア錠の減点事例

2011.06.05

 

患者 後期・女性、77歳
診療年月 2010年6月
傷病名並びに診療開始月

高血圧症 05年5月                                             便秘症 05年6月                                                狭心症 07年12月                                              脳梗塞後遺症 08年1月                                           心不全 09年3月                                                  神経因性膀胱 09年10月                                               肩関節痛症 09年11月                                                    切迫性尿失禁 10年6月

実日数 3日
請求内容

(12) 再診料・地域医療貢献加算・明細書発行体制等加算  73×3           
     外来管理加算        52×3
(13)  特定疾患療養管理料   225×2
      薬剤情報提供料      10×1
(60) 心電図検査(12誘導)  130×1   
(80) 処方せん料          68×3  
     特定疾患処方管理加算  18×2             

減点内容  保険者からの「過活動膀胱病名のない(ペシケア錠)の算定について」との再審査申出により減点(1117点)、診療報酬から相殺された。
医療機関のコメント  患者2名(3~7月分)が査定された。切迫性尿失禁ではだめなのか。
協会コメント

 ベシケア錠の適応が「過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁」とされていることから、再審査用過誤付箋にあるように「過活動膀胱病名がない」として査定されたものですが、本来であればいきなり査定するのではなく、返戻するなど医療機関に照会をかけるべきであると思います。
 また、原審査で認めたものを保険者側の異議申し立てを安易に容認して査定することも不当であると考えます。
「過活動膀胱における切迫性尿失禁」の病態であれば、その旨を記載され再審査請求していただければと思います。
 なお、傷病名に一部重複したものも見受けられます。また、傷病名が多くなると重点審査の対象となることもありますので、病名整理にご留意いただければと思います。

<再審査請求結果>
原審通り