兵庫県保険医協会

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審査対策部だより

2015年度指導等月別実施予定表

2015.10.05

歯科で高点数を理由にした個別指導が予定

 協会審査対策部は近畿厚生局兵庫事務所に行政文書の開示請求を行い、2015年度保険医療機関等指導等月別実施予定表(表2)の開示を受けた。
 2015年度の兵庫県下での新規個別指導は、医科病院3件、医科診療所120件、歯科62件と、ほぼ昨年並みの実施予定となっている。
 個別指導は、医科病院が8件、医科診療所が18件、歯科が22件予定されている。医科病院は6件→8件と増加しているが、医科診療所は29件→18件、歯科も34件→22件と昨年に比べて減少している。
 個別指導の選定理由は、「情報提供」「再指導」「高点数」「その他」の4区分。昨年は選定理由の内訳は非開示となっていたが、今年はそれぞれの年度累計が開示された。医科病院は、全て「再指導」の8件。医科診療所は、「情報提供」3件、「再指導」15件。歯科診療所は、「情報提供」2件、「再指導」16件、「高点数」4件となっている。
 これまで、兵庫県では高点数を理由にした個別指導を実施していなかったが、今年度の実施予定表に初めて歯科が上がった。全国的に高点数理由での個別指導が実施されており、今後、医科で対象となる可能性もある。
 なお、施設基準調査については医科病院で63件予定されており、昨年並みとなっている。

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集団的個別指導は廃止を

 集団的個別指導は、県下診療科別平均点数(表1参照)の1.2倍(病院1.1倍)以上の医療機関のうち、診療科別に前年度・前々年度に集団的個別指導または個別指導を受けた医療機関を除き、医療機関数の上位8%に該当した場合に対象となる。
 集団的個別指導の対象医療機関には3週間前に実施通知が送付される。今年度は、医科病院が10 月に16 件、11 月に6件、医科診療所は10月に174件、11月に40件、歯科が10月に239件予定されている。実施件数は、病院と歯科はほぼ昨年並み、医科診療所は68件減となっている。集団的個別指導の内容は、現在のところ講義形式による指導のみで、カルテを持参するなどの個別部分は行われていない。
 保険医協会では従来から、高点数のみを選定理由とした集団的個別指導については、萎縮診療につながるため廃止し、保険診療に必要な事項の周知は全医療機関を対象とした集団指導として実施することを厚生局に求めてきた。
 今年度は歯科で高点数による個別指導が初めて予定されたが、引き続き、高点数のみの指導の撤回を求めながら、県下の指導動向を注視していく。
 協会は個別指導相談や弁護士帯同相談にも積極的に応じている。実施通知が届いたらぜひご連絡いただきたい。

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