審査対策部だより
2016年度個別指導 実施通知や持参物通知が改善
2016.06.05
4月からの個別指導において、指導実施通知、対象患者の指定通知の時期や、指導当日に持参する診療録などについて、協会・保団連の要求が反映された。
厚労省は3月22日付で、2016年度の個別指導方針となる「平成28年度に実施する特定共同指導等に係る取り扱い」を通知。医科・歯科とも、次の改善がみられた。
○指導の実施通知
(~2016年3月)指導日の3週間前
(2016年4月~)指導日の1カ月前
○対象患者の指定通知
(~3月) 指導日の4日前に15人分、指導日の前日に15人分
(4月~)指導日の1週間前に20人分、指導日の前日に10人分
○当日持参物の診療録
(~3月)患者の初診時から全て
(4月~)患者の初診時から全て。
ただし、準備する診療録の軽減の申し出があった場合は個別の事例ごとに相談に応じる
それぞれ、近畿厚生局兵庫事務所における4月からの個別指導でも、同様の取り扱いが行われている。新規指導では、患者10件の指定通知が、1週間から4日前に改善されている。
協会・保団連の要求反映
これまで協会・保団連は、実施通知や指定通知について、「実施通知は、対象機関及び対象者の日常診療に支障を与えないよう、指導予定日の1カ月以上前に対象期間及び対象者に送付を」「個別指導の指導対象カルテの指定は、対象機関及び対象者が安心・安全に日常診療が行えるよう、実施日の1週間から10日前に通知を」(いずれも2014年11月29日近畿ブロック「個別指導・監査 弁護士帯同交流会」決議)など、厚労省に要求してきた。
また、個別指導の持参物についても、協会は今年3月12日付で、「電子カルテの場合、(中略)プリントアウトすると膨大な量です。それを患者指定のある指導日4日前及び前日という、極めて限られた時間の中で準備することは、医療機関にとって相当な事務負担を強いられます」として、兵庫事務所に対して改善を求めた。
今回、必ずしも十分ではないが、実施通知や持参物について改善されたことは、協会・保団連運動の成果といえる。
引き続き、厚労省本省や近畿厚生局、兵庫事務所などに持参物の軽減等改善を求めていく。