審査対策部だより
ラベプラゾールNa塩錠10mgの減点・復活事例
2018.12.05
(患者)
社保・女性、63歳
(診療年月)
2017年8~9月
(主な傷病名・診療開始月)
逆流性食道炎(2015年2月23日)、慢性胃炎(2017年8月2日)
(主な処方内容)※院内処方
〔8月診療分〕
スクラクファート顆粒90%「トーワ」3g 2×35
ラベプラゾールNa塩錠10mg「オーハラ」1錠 7×7
ラベプラゾールNa塩錠10mg「オーハラ」2錠 13×28
〔9月診療分〕
スクラクファート顆粒90%「トーワ」3g 2×28
ラベプラゾールNa塩錠10mg「オーハラ」1錠 7×7
ラベプラゾールNa塩錠10mg「オーハラ」2錠 13×21
(減点内容)
支払基金の保険者再審により、ラベプラゾールNa塩錠10mg2錠が1錠に、B項(医学的に過剰・重複と認められるもの)として査定
〔8月診療分〕
ラベプラゾールNa塩錠10mg「オーハラ」2錠 13×28 → 7×28
〔9月診療分〕
ラベプラゾールNa塩錠10mg「オーハラ」2錠 13×21 → 7×21
(レセプトコメント)
逆流性食道炎増悪のためラベプラゾール(10)2Tに増量
(協会コメント)
「逆流性食道炎」に対するラベプラゾールNa塩錠については、用法・用量で「逆流性食道炎の治療においては、通常、成人にはラベプラゾールナトリウムとして1回10mgを1日1回経口投与するが、病状により1回20mgを1日1回経口投与することができる(後略)」とされているため、「20mg×1錠ではなく、10mg×2錠として投与されている」として機械的に査定された可能性も考えられます。ただし、症状の憎悪のために一時的に20mgを投与することは認められるべきであると考えます。
レセプトに20mgを投与された期間および症状詳記をしていただければ査定を避けられたのではないかとも考えられます。
(再審査請求理由)
逆流性食道炎にてラベプラゾール(10)1錠服用中であった。症状増悪あり。平成29年7月26日会社検診で受けた胃内視鏡で逆流性食道炎と出血性胃炎を指摘されたため、8月9日より9月27日まで7週間、ラベプラゾール(10)2錠に増量した。
(再審査請求結果)
復活