審査対策部だより
2018(平成30)年度の指導及び監査の実施状況(兵庫県) 個別指導後の措置で、医科、歯科とも多くが「再指導」に
2019.11.05
協会は近畿厚生局兵庫事務所より「2018(平成30)年度保険医療機関等の指導及び監査の実施状況報告書」(兵庫県)の開示を受けた。2018(平成30)年度の主な特徴点は下記のとおり。
個別指導後、医科、歯科とも多くが「再指導」
個別指導の選定理由として「情報提供」によるものが、病院8件のうち2件、診療所(医科)29件のうち4件。歯科27件のうち7件であった。「高点数」理由によるものが、病院2件、診療所11件、歯科15件で実施されている。
個別指導後の措置では、「再指導」とされたものが、病院8件のうち2件、診療所29件のうち8件、歯科27件のうち11件と、医科、歯科とも「再指導」とされているものが多くなっている。
返還については、病院で4件1,379万1,799円、診療所15件1,444万5,840円、歯科22件527万6,670円となっている。
新規個別指導でも高い割合で「返還」
新規個別指導では、指導後の措置のうち「再指導」とされたものが、診療所105件のうち5件、歯科55件のうち9件とされ、新規個別指導でも「再指導」とされている。なお、「再指導」の場合、通常の個別指導に移行することとなる。
返還については、病院で2件1万9,047円、診療所42件39万2,000円、歯科40件82万9,944円と高い割合で「返還」が求められている。
監査では、診療所1件、歯科2件で実施され、監査後の措置として、診療所で1件が「取消相当」となっている。
施設基準の日常的な確認が必要
施設基準調査は病院のみ118件で実施され、返還は5件1.159万1,459円となっている。返還件数は減少傾向にあるが、入院基本料の施設基準が満たされていない場合などでは多額の返還を求められるため、届出事項が合致しているか日常的な確認が必要である。
また、病院の施設基準調査では近年では年118件で推移しており、医療機関にとっては、3年に一度のペースで適時調査が実施されることになる。
通知が届いたら協会へ相談を
協会では近畿厚生局や厚労省に個別指導の改善を求めているが、日ごろからのカルテ記載、保険請求ルールの学習も不可欠である。
個別指導等の実施通知が届いたらぜひ協会に相談していただきたい。