女性医師・歯科医師の会
女医の会インタビュー「子育てに悩むお母さんに寄り添いたい」
2015.01.20
子育てに悩むお母さんに寄り添いたい
明石市 小野 晶子
明石医療センターなどでの勤務を経て、地元明石で2012年に開業しました。
開業して2年になりますが、昨年クリニックの2階に和室の分娩室を2室つくり、念願だった産科を10月からスタートしました。
開業前から準備を進めてきましたが、当初県から地域の基準病床を超えているためベッドを割り当てられないと言われてしまいました。県当局や保健所に何度も電話をかけて問い合わせをし、医師会にも助けていただき、ようやく病床を得ることができました。
お産はもともと自然なものと思いますので、できるだけ医療の力を使わずに自然な形のお産をお手伝いしたいです。
出産はもちろん、その後もサポートできるクリニックになりたいと思っています。出産の時は看護師さん、助産師さんに頼ることができますが、本当の試練は退院して家に帰ってから。自分が子どもを産んだ時にも感じましたが、誰にも相談できず一人で悩んでしまうお母さんが結構多いんです。なので、「母親教室」を開いたり、往診、電話対応などができる体制をとって、悩んでいるお母さん方に寄り添っていきたいです。
それに子どもはお母さんだけでなく、地域で育てるものだと考えています。この前もクリニックに近所のおばあちゃんが来て、患者さんの赤ちゃんをあやしていました。こうやって誰でも気軽に来られ、家族も子どもも見守れるような、地域に根付いた医療機関でありたいですね。
私にも小6と小4の子どもがいます。仕事に没頭してしまう私の性格上、自宅とクリニックを併設して子どもたちとの時間をつくれるようにしています。健康に育ってくれていて本当に嬉しいですね。クリスマスパーティーなどの協会支部企画も家族で出かける良いきっかけになっています。
高校時代のクラブの恩師に「『時間がない』は言い訳、時間は自分で作るもんや」と言われました。
日々の診療や、クリニックの経営や子育て、子ども会の会長と、あわただしい毎日ですが、好きなことができて楽しいです。これからも自分で時間を作ってがんばっていきたいです。