女性医師・歯科医師の会
女医の会インタビュー(20)「やりたいことへの挑戦今からがスタート」
2016.08.05
女医の会インタビュー 20
やりたいことへの挑戦今からがスタート
美方郡・歯科 喜井 恭子先生
この診療所がある新温泉町の隣、鳥取県の出身です。医師が多い家系で、自然と医療職にあこがれ、歯科医師になりました。
大阪で勤務していたときに、鳥取で開業している叔父にこちらで診療してほしいと声をかけられ、08年に開業することに。資金繰りや税務・労務、保険請求など、分からないことばかりで非常に苦労しました。保険医協会には、指導相談などで随分助けていただき、本当に支えられました。子どもも1歳になる前で、主人は大阪での勤務が多く、ほとんど母子家庭のような状態。手がかからない子で助かりましたね。
開業後しばらくはお金にも時間にも全く余裕がありませんでしたが、最近、医院も軌道に乗ってきて、やっと自分のやりたいことに挑戦できるようになってきたかなと思っています。
診療のモットーは「自分がしてもらいたいことをする」こと。今、力を入れているのが、噛み合わせの改善です。大阪にいたとき、噛み合わせを矯正することで口腔・全身状態の改善につながるという、元神奈川歯科大学学長の佐藤貞雄先生の「シークエンシャル咬合」という考え方に出会い、歯科治療の概念が変わり、ライフワークにしようと決めていました。ようやく本格的に勉強に打ち込め、とても嬉しいです。昨年から、一般歯科だけでなく、小児の矯正治療も始めました。当院には子どもから高齢の方まで、幅広い年齢の方が来られますので、知識や技術を向上させ、地域の患者さんの健康につなげていきたいです。
もう一つ、やりたいのは、国際協力ボランティアとして海外へ行くこと。研修医のときにJICAの協力隊に参加する予定が、鳥インフルエンザで中止になってしまって。困っている人のため、平和のために何かできたらという思いを小さい頃から持っています。
平和について、協会は反核医師の会や九条の会など力を入れられ、いろいろな取り組みをされていますね。2年前の前泊博盛さん(沖縄国際大学教授)の、沖縄基地問題についての講演会はすごく面白く、衝撃的でした。これからも、いろいろな企画などに参加し学んでいきながら、やりたいことを実現していきたいと思っています。