女性医師・歯科医師の会
女医の会インタビュー(30)地域のお役に立てるような医師に
2021.01.05
地域のお役に立てるような医師に
西区 森信早穂子先生
昨年秋に第三者継承の形で、内科・リウマチ科の医院を開業しました。
幸い、前のクリニックのスタッフが皆残ってくださいました。皆さん経験豊かで優秀なので、継承して以来、医院の運営に全く不安を感じたことがありません。心から感謝しています。クリニックでは今でも間違いなく私が一番新米です。
一方、前勤務先でも幅広い疾患を診させていただきましたが、クリニックに来院される患者さんは年齢層も幅広く、疾患もさらに多岐にわたります。もっと診療能力を磨きたい。現在の課題です。とはいえ、背伸びしすぎてもご迷惑をおかけするので、今できることを全力でやりながら、一つずつ進歩して、クリニックとしてさらに地域のお役に立てたらと思っています。
もともと強い理由があって医学部進学を決めたのではありません。大学卒業時に手に職が欲しいな、といった程度でした。出身高校は超のつく自由な校風で、大事なことを色々教えてもらったと思います。入学して最初の数学の授業で全く答えられずに先生から叱責され、二度と文句は言わせない、と数学だけは勉強したことが受験に活きました。生物の授業でAIDSが取り上げられ、免疫システムの話が大変面白かった経験が、専門を免疫内科と決めたきっかけにもなっています。
大学院生の時に結婚し、夫の留学に伴い、3年間アメリカで暮らしました。その間に娘を出産し、日本に戻ってから息子を出産しました。博士論文は乳飲み子を片手に抱えながら徹夜で報告準備をしているような状態で、この頃のことはあまり覚えていないほど。ただ、夫は協力的でとても助けてもらいました。
その子どもたちも高校生と中学生になり、新しいことに挑戦できるのは最後かもと開業を考えだしたときに、継承のお話を頂きました。大阪でお世話になっている開業医の先生から「困ったら助けてくれるのは協会なので、絶対に入っとき」と教えてもらい、開業後すぐに入会しました。新規指導もまだですし困ったことがあれば、すぐに相談させていただきたいと思っています。
息子が野球を始めてから、ずっと「野球部母」です。最初は抵抗もあったのですが、自分が中学でソフトボールをしていて、もともと野球好きなことを思い出し、この際、と宗旨替えしてからはずっと楽しんでいます。数年前から太極拳も始めました。体が柔らかくなり、一生続けられそうで、とてもおすすめです。