環境・公害対策部だより
2009年「空気の汚れ全県調査」(6/4~5実施)結果報告
2010.01.25
09年6月4日から5日にかけて実施された、県内各地での大気中の二酸化窒素(NO2)濃度の測定結果が発表され、国道43号線沿いの汚れが依然として改善されていない実態が明らかとなった。
この調査は、市民が県下の大気汚染状況を把握するために協会も参加する「公害なくせ!県民集会」実行委員会、ECOクラブなど県内の公害・環境団体が実行委員会を作り、91年より毎年実施しているもの。県内各地の713人から2065個の調査サンプルが集まり、協会でも68医療機関から83個のサンプル協力を得た。
調査結果によると、国道2号線から43号線、西宮から尼崎にかけての阪神高速3号神戸線付近の大気汚染の状況は、調査開始以来依然として改善されていない。
阪神高速から湾岸線へ大型車を誘導する「環境ロードプライシング」実施で大型車交通量の減少は見られるものの、国道43号線沿道ではほとんどの調査箇所で環境基準(40~60ppb以内)を大きく上回っており、100ppbを超える地点も数多く見られた。地域住民への健康被害が引き続き懸念される。
同実行委員会は、自動車交通量規制をさらに効果のあるものにしていくことや、神戸製鋼所の製鉄所や石炭火力発電所から出されるNO2を大量に含んだばい煙の排出規制や環境汚染物質データの情報公開などを国や県に引き続き求めていく予定。協会も環境・公害対策部会を中心に協力していく。