環境・公害対策部だより
近畿ブロック視察会「京都のまち 景観ウォッチング」
2010.06.15
近畿ブロックは5月30日、「京都の景観問題視察会」を開催し、近畿各府県から17人が参加した。参加者の感想文を紹介する。
5月30日、近畿ブロック公害担当者会議「京都の景観問題視察会」に、当協会から山田旺先生、林祐介先生と私、事務局1人が参加。 本日のテーマは次の三つである。
①京都のまちの景観ウォッチング
午前10時に全員がそろったところで、JR京都駅ビル(60m)屋上公園から京都のまちの景観四方を俯瞰。写真1は北方を眺む。矢印は京都ホテル(60m)。条例では45m以上は建てられないとのこと。寺社はほとんど見えない。写真の通り、貸し切りバスで川端通りを北上し、車内で京都の山本先生から案内を聞く。大正期のモダンな建築物は、周囲のビル(45m以下だが)に囲まれ、存在感が失われ、かわいそう。
②京都高速道路を視察
367号を京都駅へ通し、阪神高速京都8号線に入り、北八幡東を折り返す。どうして車が少ないの? もし車が多ければ、京都のまちは車が流れない。どうして高速道路がいるの? さらに3本の高速道路を造るとか。ビジョンは何?
③梅小路公園に水族館はいるのか
梅小路公園で車を降り、京都水と緑を守る連絡会の川越義夫氏の案内で、水族館建設予定地を視察、京神倉庫跡地に水族館を、JR社宅(写真2)、七条入り口広場の広大な土地に駐車場を造るとか。この計画は、オリックス不動産が、2008年に市に申請し、水道水から人工海水をつくって、国内最大級の内陸型水族館になるという。呼びもののイルカショーがメインらしい。
市は第三者委員会で、おおむね「妥当」と答申。市は「市民意見の募集」を行ったが、賛否の開示はかなり遅れ、「反対意見が7割以上」と告示。この5月に市は梅小路公園に水族館設置を許可した。反対の市民は、梅小路校園に水族館はいらない共同アピールをしている。また「行政訴訟も辞さず」としている。
晴れたこの日、視察は予定通り順調。しかし私の心はとても暗い。
【西宮市 法西 浩】