環境・公害対策部だより
本の紹介 火力発電所問題全国連絡会 編『山桜・松・梅の木が伝えた真実～火力発電所公害と反対闘争の10年の軌跡～』
2011.02.25
１９９５年１月17日、阪神・淡路大震災発生。翌96年、神鋼神戸発電所の建設計画申請。
震災後のどさくさに紛れたと言ってよいこの火力発電所計画には大気汚染・重金属汚染・ヒートアイランドなど多くの問題があり、即座に「石炭火力発電所問題を考える市民ネットワーク」が結成されることになりました。
私は医療人への参加要請に応える形でこれに参加し、当初から「都市中心部における石炭火力発電所計画は、防災・環境汚染・健康被害の観点から危険なものと言わざるを得ない」との思いを抱きました。
和歌山では石炭火力発電所と梅枯れの関係が問題となる一方で、97年に温室効果ガス削減をめざす気候変動枠組み条約第３回締約国会議（ＣＯＰ３・京都会議）が開催されました。これを契機に、98年に全国のあちこちで火力発電所問題に取り組んでいる団体の全国連絡会が結成され、「市民ネットワーク」も加盟し、以来10年余り交流を深めてきました。
環境汚染・健康被害・環境破壊・地球温暖化・エネルギー問題と、火力発電所に対し幅広い視点で手作りの運動をしている全国の仲間たちのこの10年の記録が、住民への広報ビラ、新聞報道なども交えながらまとめられ、出版されるに至りました。
運動する人々の、生活の香りがする記録集に目を通していただいて、地道な環境運動に触れていただければと思います。
【環境・公害対策部長 森岡 芳雄】
※頒布価格1000円。ご注文・お問い合わせは、協会事務局078-393-1807、もしくはEメールkonishi-s@doc-net.or.jpまで
