環境・公害対策部だより
石炭火発ネットが神鋼と懇談 徹底した安全対策と情報公開を
2011.04.05
森岡芳雄理事が代表をつとめる石炭火力発電所問題を考えるネットワークは3月23日、神鋼神戸製鉄所内で神戸製鋼所と懇談を行った。ネットワークから森岡理事ら11人が参加し、神鋼側は小野田哲也総務部次長・神戸業務グループ長ら3人が対応した。
昨年10月と12月に相次いで神鋼神戸製鉄所内で事故が発生したことを受け、原因・再発防止策などの説明を求めたもの。
神戸製鋼は事故について、昨年10月、自家発電所設備の破損でボイラー内の蒸気が排出され、爆発音のような騒音が発生したとし、12月には誤って飛散した脱硫剤が水分と反応し、出火したと経過を説明。周辺住民に不安を与えたと謝罪し、予防策を講じたとしたが、事故のはっきりした原因は説明できなかった。
東日本大震災をふまえた災害対策についても「政府基準は守っている」としたものの「東北の状況を見ると、今の想定で大丈夫なのかという思いはある。行政と協力し、対策を考えていきたい」と検討が必要という見方を示した。
森岡理事は、度重なる事故の原因を解明し、再発防止策をとるべきとした上で「爆発音や火災で住民に不安が広がっていたのに十分な説明がされていない。かねてから、煤じんデータ公開で指摘してきたのと同じ問題。情報公開を徹底していくべきだ。震災対策も、政府基準に従っているから大丈夫ではなく、改めて一から見直すべき」と、徹底した安全対策と情報公開が不可欠であると訴えた。