兵庫県保険医協会

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尼崎アスベスト訴訟・結審

2012.04.15


尼崎アスベスト訴訟が結審
8月の判決に向け、署名へご協力を

asu2.JPG 尼崎市内のクボタ旧神崎工場周辺で環境曝露によるアスベスト被害で中皮腫を発症して死亡したとして、遺族がクボタと国に謝罪と損害賠償を訴えている環境型裁判は、3月21 日に神戸地裁で結審した。
 弁護団は最終弁論で、政府がアスベスト産業を育成し、その中でクボタが長年、石綿製品を生産し続けてきたこと、国際的な研究から見ても国とクボタが1960年代の早い時点でアスベストの危険性を知り対策を打つことは容易であったこと、アスベストの飛散の事実と被害者の生活環境から考えてもクボタの責任は明らかなこと、国のアスベストに対する対応がずさんで違法なものであった事実について述べた。
 石綿は、その特徴として極めて細く、尖っていることと、永久に分解されないことがある。そのため、いったん体内に取り込んでしまうと、石綿は半永久的に体内の細胞を攻撃し続け、やがて様々な恐ろしい疾患を発症させる。なかでも、中皮腫による被害は極めて深刻で、発症してから2年後の生存率が30%と言われ、根本的な治療法もない。さらに発見されにくいという特徴もある。


 8月7日の判決日に向け、尼崎支部も参加する「アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会」は、神戸地裁あてに20 万人を目標にした「公正判決を求める署名」に取り組んでいる。先生方のご協力をお願いしたい。

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