環境・公害対策部だより
アスベスト問題で西宮市に要請
2015.11.15
解体建物は厳格なアスベスト調査を
協会環境・公害対策部は10月29日、建物解体時のアスベスト処理について、西宮市に要請を行った。協会から、森岡芳雄環境・公害対策部長(副理事長)と西宮市在住の上田進久先生が参加。西宮市は、産業環境局の田村比佐雄局長、北野健環境部長が対応した。
これは、上田先生ら地元住民がつくる「こしき岩の緑と環境を守る会」の調査で、2013年6月から解体作業が進められている西宮市の旧・夙川学院短期大学校舎において、解体業者が存在しないと報告していたアスベストが確認されたことから、アスベスト飛散により近隣住民の健康被害が懸念されると行ったもの。
森岡部長は、西宮市に対し、①アスベストが確認された建物を市が調査することや、 ②飛散防止のために事業主や解体業者の指導、③すでに解体された建物の設計図書の確認、④住民に説明がないまま解体された学生寮についてのアスベスト調査、⑤市の建物解体受付部署への建築物石綿含有建材調査者の配置の5点を求める、環境・公害対策部長と西宮・芦屋支部長の連名の要請書を手渡し、市に要請内容の実施を求めた。
この要望に対し、西宮市は、アスベストが確認された建物については、解体業者が決まり次第調査を行うこと、すでに解体された建物については、業者側が設計図書を処分しており、開示はできないということ、学生寮の解体については県の条例に違反すると考えられるものの、罰則規定がなく規制できないこと、有資格者の配置は今後考えていきたいなどと回答。
協会は、住民の健康を守る観点から改めて適切な対応を求め、両者は今後も交渉を行うことを確認した。