環境・公害対策部だより
【声明】川内原発1号機の再稼働を認めないよう求める
2016.11.12
鹿児島県知事 三反園訓殿
川内原発1号機の再稼働を認めないよう求める
兵庫県保険医協会
第1048回理事会
貴殿は10月28日、定期検査で停止している九州電力川内原発1号機の運転再開について、事実上再稼働を容認する姿勢を示したと報道されている。われわれはこのような姿勢に遺憾の意を表明するとともに、川内原発1号機の再稼働を認めないよう求める。
報道によれば貴殿は「私に稼働させるか否かの権限はない」とした上で「私がどういう対応を取ろうが、九電は稼働させていくことになる」と述べたとされている。これは、事実上再稼働を容認するととられても仕方ない発言である。
貴殿が、知事選挙前に「とめよう原発!かごしまの会」代表の平良行男氏と結んだ政策合意文書では「原発の廃炉」「原子力問題検討委員会の設置」が明確に掲げられており、選挙公約においても「熊本地震の影響を考慮し、川内原発を停止して、施設の点検と避難計画の見直しを行う」と記載されている。知事選挙当時、熊本地震による原発への影響やずさんな避難計画への不安から、県民が貴殿に「川内原発再稼働ストップ」の希望を託したことは、明らかである。そうした県民の世論と期待で当選を勝ち取った知事として、九州電力に停止要請を拒否された程度で、あきらめともとれる発言を行うのは、「防災で日本一に!」の公約にも反するものである。
われわれは、いのちと健康をまもる医療者として、事故による放射能汚染の危険性を内包し、安定処分できない危険な核廃棄物を出し続ける原子力発電所の新設、増設、再稼働を到底容認することはできない。住民のいのちと暮らしを守る県知事として、県知事選挙で掲げた公約にふさわしい対応をとられることを重ねて要請する。