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【抗議声明】美浜原発3号機の運転延長認可に抗議し、再稼働しないよう求める

2016.12.03

美浜原発3号機の運転延長認可に抗議し、再稼働しないよう求める

兵庫県保険医協会

環境・公害対策部長 森岡芳雄

 原子力規制委員会は11月16日、運転開始から40年を超える関西電力美浜原発3号機について、20年間の運転延長を認可した。危険な老朽原発を再稼働させようというこの決定に対し、強く抗議する。

 鋼鉄の経年的な中性子照射による脆化に対する確たる知見は未だ存在していない。現在の技術で原子炉圧力容器や配管の劣化などを十分に検査することは不可能である。美浜原発3号機は加圧水型軽水炉(PWR)と呼ばれる原発で、配管に高温高圧の負担がかかり、延性割れなどの劣化が起こりやすいという本質的な危険性を抱えている。実際に同機は2004年に重傷6人死者5人を出す事故を起こしている。しかも必要不可欠な耐震性試験を行うことなく、先送りしてまで再稼働を優先し、認可している。こうした老朽原発の再稼働は認めることはできない。

 原発の運転期間を原則40年とするルールは、福島第一原発事故後、定められたもので、運転延長規定は、規制委員会も「極めて例外的」「(認可は)相当困難」としていた。高浜原発1、2号機に続く今回の決定はこうした原則を形骸化するもので、看過できない。

 われわれは、いのちと健康をまもる医療者として、事故による放射能汚染の危険性を内包し、安定処分できない危険な核廃棄物を出し続ける原子力発電所、特に老朽原発の再稼働に対しては強く反対してきた。

 原発ゼロを求める国民の声に耳を傾け、美浜原発3号機を今すぐ廃炉にするよう、あらためて政府・関西電力に求める。

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