環境・公害対策部だより
【声明】川内原発の運転再開に抗議する
2016.12.22
川内原発の運転再開に抗議する
兵庫県保険医協会
環境・公害対策部長 森岡芳雄
12月8日、九州電力は定期検査のため停止していた川内原発1号機(鹿児島県薩摩川内市)の運転を再開した。われわれは九州電力、政府に対し、強い憤りをもって抗議する。
川内原発1号機は運転開始から30年が経過した老朽原発である上、火山噴火や地震のリスクも高い。4月に発生した熊本地震は、川内原発の基準地震動をはるかに上回る揺れを記録しており、川内原発周辺で同等の地震が起これば重大事故につながる。
福島原発事故から5年9カ月が経過したが、事故はいまだに収束しておらず、原因究明もなされていない。住民の避難生活も続いている。朝日新聞が10月15日、16日に行った世論調査でも、原発の運転再開に「反対」が57%など、多くの国民が原発再稼働に反対している。
われわれは、いのちと健康をまもる医療者として、事故による放射能汚染の危険性を内包し、安定処分できない危険な核廃棄物を出し続ける原子力発電所の新設、増設、再稼働を到底容認することはできない。
われわれは九州電力に川内原発1号機の運転をただちに停止するよう求めるとともに、政府には、脱原発、再生可能エネルギーを中心としたエネルギー政策に転換するよう強く求める。