環境・公害対策部だより
【声明】川勝静岡県知事の浜岡原発再稼働不同意発言を支持する
2017.07.12
川勝静岡県知事の浜岡原発再稼働不同意発言を支持する
兵庫県保険医協会
環境・公害対策部長 森岡芳雄
川勝平太静岡県知事は、静岡県知事選での再選を受けた6月27日の記者会見で、浜岡原発の再稼働についての中部電力からの同意要請には応じないことを明言した。われわれはいのちと健康をまもる医療者の団体として、この発言を支持するものである。
浜岡原発は、福島第一原発と同じ沸騰水型であり、福島第一原発の原因は未だ究明されておらず、福島第一原発同様の事故を起こし得る危険性がある。浜岡原発は、東南海地震の予想震源域の真上に位置しており、地震により多大な影響を受けることは明らかである。ひとたび事故が起これば、東海道新幹線、東名高速道路は遮断され、偏西風により首都圏の広い範囲に放射能汚染を引き起こしかねない。浜岡原発の再稼働は決して許されるものではない。
静岡県知事選挙期間中に実施された、東京新聞の世論調査では、回答者の6割が再稼働に反対の意思を示しており、川勝知事の発言は住民の民意にも沿ったものである。これまでも、原発の再稼働にあたっては、地元の同意が事実上不可欠なものとなっており、川勝知事が再稼働反対の主張をこれからも続ければ、危険な浜岡原発の再稼働は実現しないと考えられる。
われわれは、いのちと健康をまもる医療者の団体として、事故による放射能汚染の危険性を内包し、安定処分できない危険な核廃棄物を産出し続ける原発の新設、増設、再稼働を到底容認することはできない。川勝静岡県知事の今回の英断に敬意を表するとともにこれからも浜岡原発の再稼働に反対の姿勢を堅持していただくよう求める。