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熊本学園大学・中地重晴教授と懇談 熊本地震のアスベスト問題など意見交換 

2017.09.05

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 協会は7月16日に熊本学園大学を訪問し、熊本地震におけるアスベストの飛散の実態などについて、社会福祉学部の中地重晴教授と懇談した。森岡芳雄副理事長が出席した。

 中地先生は大阪にある市民のための環境調査機関・環境監視研究所で環境調査に従事し、水俣病研究の第一人者であった故原田正純先生の提唱によりつくられた、熊本学園大学水俣学研究センターを引き継ぎ、環境問題全般について研究している。阪神・淡路大震災時には兵庫県在住で被災。東日本大震災後も被災地を訪問し、アスベスト飛散調査を行っている。

大学を福祉避難所に

 昨年4月の熊本地震では、同学園も被災した。その中で、水俣病研究センターと社会福祉学部には精神科医や看護師経験者がおり、福祉避難所としてホールを開放。ボランティアの力も借りながら、24時間体制で医療関係者が常駐するようにし、障害者を受け入れたと語った。

不適切な解体工事によるアスベスト飛散懸念

 がれきからのアスベスト飛散は、阪神・淡路大震災や東日本大震災の経験もあり、環境省が被災直後から飛散防止の注意喚起を行った。県と熊本市が発生直後に調査したところ、19棟でアスベストの露出を確認し、応急措置が施されるなど、適切な処理がなされた。しかしその後の解体工事では、一般廃棄物最終処分場や震災廃棄物の一時堆積場の調査から不適切な処理が後を絶たないことが明らかとなった。

 また、震災廃棄物処理では、家電リサイクル法で有料処分が義務付けられているエアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などが、大量に排出され、やむなく熊本市が処理費用を負担し、処分するなど、対応が必要な新たな問題もあるとした。

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