環境・公害対策部だより
2017年空気の汚れ全県調査結果 高層住宅や歩道橋上などホットスポットが見つかる
2018.01.25
昨年6月8日・9日に実施した、県内各地の大気中二酸化窒素(NO2)濃度測定調査(空気の汚れ調査)結果が明らかになりました。この調査は、県内の公害・環境団体等が実行委員会をつくり、91年から毎年実施しています。今回は1572個の調査カプセルが集まり、協会でも183個のサンプル協力を得ることができました。調査にご協力いただき、感謝申し上げます。
今回、協会の調査で、WHOの環境基準(国の旧環境基準)以上である窒素酸化物濃度(NOx)20ppb以上が測定された観測地点は48カ所ありました。自動車の排ガス規制、一部ディーゼル車の通行規制などの政策や、経済不況や産業の空洞化による影響も受けて、大気汚染は徐々に改善傾向にあることが、近年の調査データの推移から確認できました。
阪神地域は依然大気汚染が強い傾向にありますが、ここでも測定値の低下が見られました。しかし、高層住宅や歩道橋上などでホットスポットが見つかるなど、汚染が滞留している地域の存在も明らかになっています。
また、兵庫県中部、北部でほとんど大気観測所がないことや地形や風向や高層建築での生活に配慮した大気汚染の測定監視システムが充分でないことが問題であり、こうした点を補足する意味でも自主調査は重要です。
協会・同実行委員会は大気汚染の改善を国や県に引き続き求めていきます。
※くわしい全県調査の結果は、実行委員会が報告冊子(1部1000円)と、CD(1枚500円)を発行しています。購入ご希望の先生は、☎078―393―1807事務局・三田まで。